yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

食となる命を育てる仕事

yakinikunanzan2010-10-09



本日、なかのり号が最後に産んだ19番目の近江牛「大維志号」のお肉が届きました。
大維志号の血統書には、母「なかのり」の名前があります。
この「なかのり号」の血統をさかのぼっていくと、曾祖父の欄に「菊照土井」とあるのがわかるでしょうか。
なかのり号は、立派な但馬の血を引く牛なのです。



但馬系の牛は、小柄で大きくならないため、生産者さんにとっては経済的に面白くない牛ですが、「ほんまもんの近江牛」を追求する後藤牧場・木下牧場さんでは、重量×単価で不利でも但馬の血統の母牛から生まれた近江牛にこだわっておられるのです。



なかのり号出荷の日の思い出の写真・・・。
後藤さんは、この小柄な母牛と共に近江牛繁殖肥育一貫の道に入られました。
なかのり号は後藤さん夫妻にとても大事にされ、大維志号を産んだ後、1年間、ゆったりと苦労をねぎらわれ、上等のエサをたくさん与えられて、「おいしいお肉」になりました。


そんな「なかのり号」出荷の日の記録DVDも完成しました。



DVD製作者の細見忠生さんは、ご自身が追求するテーマ、「命」と「心」と「音楽」の世界を、これからも深めていかれるので、この映像作品も、これから先まだまだ進化していくと思います。


明日は、後藤さんご夫妻の初孫、20歳になった美奈ちゃんの結婚式!
このDVDをお祝いに届けます。
初代の開拓者精神を受け継いで、美奈ちゃんも新郎のたかちゃんと共に3代目の牛飼いを継がれます。
人工授精士の資格も取り、牛小屋づくりのための鉄骨の溶接や生コン打ちも仕込まれた、本当に素敵な、力持ちのお嬢さんです。
若い夫婦の未来に幸あれ!