yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

「食となる命」を育てること、いただくこと

yakinikunanzan2009-03-08



この週末は、もうすぐ23歳になる「近江牛のお母さん牛」を通して、「食となる命」について考えました。


今日は、滋賀県大中町の後藤牧場さんへ行って、近江牛を19頭生んだ「なかのり」さんが出荷されるのを見送ったのですが、こんなにずしりとした「ありがとう」を体験するのは初めてのことでした。


私たちは、みんな他者の命をいただいて生きているということを実感したくて企画した行事でしたが、なかのりさんの出荷に際して後藤喜代一さんから子どもたちに伝えられたメッセージは、「勉強なんてでけんでもええ。元気に生きてくれることが一番なんや。いい子にならんでもええ、人にやさしくできる子になってくれたらええ。」ということでした。


なかのりさんと後藤喜代一さんご夫妻


この行事に、超多忙な「また旅」生活を送っておられる獣医師の松本大策先生がご参加くださったおかげで、やんちゃ盛りの子ども達にも、ズシリと重い命というテーマが、きちんと伝わってくれたようでした。


松本先生は、牛や犬と会話が出来るので、人間の子どもとも言葉が通じるのでしょう。


子どもたちに、「牛さんは、誰かの役に立って、誰かを幸せに出来ると納得できれば、自分の死を受け入れられるんだよ。」と、教えてくださいました。



なんていい人だろう! と思える人と出会えることほど幸せなことはありません。
素敵な大人の姿を子どもたちに見せられることほど幸せなことはありません。


子どもたちは、なかのりさんを絵に描き、その姿を心に焼き付けて、出荷を見送りました。



松本先生は、前日の講演会、交流食事会後の農家さんの勉強会に続いて、今日も朝早くから牧場へとご同行くださり・・・、とてもハードな2日間をご一緒くださいました。


ずっしりと重い「ありがとう」がつまった2日間のことは、下手な言葉でレポートするより、一部始終を撮影してくださった細見忠生さんのDVDの完成を待って、なんども反芻できる形でお伝えしたいと思っています。


子どもたちが描いてくれた素敵な絵




「食と命」をテーマにした映像作品づくりに挑戦しておられる、細見さんの仕事にもご期待ください。


そして「なかのり」さんを少しでも美味しいおしゃれなお料理にして、たくさんの方にお届けしようとがんばっている南山のスタッフの仕事にも、ご期待ください。


美しいMIHOさんのご指導のもと、3月20日から始まる南山の近江牛まつりのメニュー開発をがんばっています。