yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

農家の嫁の目に映る、素敵な暮らし  


畠山さんの牧場を後にして、次はすぐそばの繁殖農家、三上さんのお宅へバスで移動です。
ここは、大人気ブログ「農家の嫁の事件簿」の舞台です。



このブログの中の素敵な世界に魅せられてはるばるやって来たものの、現実は・・・ブログの登場人物たちも風物も、実物がはるかに素敵!!でした。
これなら、都会から来た「農家の嫁」には、毎日が大事件のはずです。書き留めたいこと、絵に残したいことが溢れて止まらなくなることでしょう。


表にはおしゃれなカフェ「ぶるっく」があり、きれいな花壇には元気な花々!!
その裏のお庭には噴水が涼しげに噴き出す小さな池までありました。ここが昼食会場です。


昼食前に、AKIさんが一行を案内してブログの世界を一つ一つ見せてくださいました。



農家犬チャコは、とても元気で、チャコの前を通らせていただいて裏のわさび畑や田んぼ、デントコーン畑、自家用のトマトの畑などを見せていただきました。





 

お隣の家も遠くに見えます。牧草を採取するための牧場が山林の際まで広がっているのですが、それでも熊は牧草地を越えてやってくるのだそうです。

三上さんのところは母牛11頭をもつ繁殖農家さんですから、牛たちは早坂高原で放牧中で牛舎にはいないはずですが、なんと1頭だけかわいい子牛がお留守番していました。



今春が初産の若いお母さん牛は、初めての子育てがうまくできず、この子はここで里育ちになるのだそうです。
この子のお母さんは、放牧場で子連れの母牛を沢山見て、来年はきっと上手に子育てしてくれることでしょう。


早坂高原で、「母牛は自分の子を識別してその子だけを大切に育てるので、ほかの子牛に乳を与える乳母のような役割をする母牛はいない」と聞いていましたから、この子が放牧場で育つのは無理なようです。


それにしても乳量豊富なこの子のお母さんのミルクがどうにももったいなくて、一度でよいので短角牛のミルクも飲んでみたいものだと思いましたが、AKIさんですら、短角牛のミルクは飲んだことがないとのことでした。



11頭の母牛を養うためにちょうどよい大きさのデントコーンの貯蔵庫「サイロ」がこちら。
ちょうどこのサイロにいっぱい入るデントコーンが畑に植えられているそうで、牧草地、デントコーンの畑、田んぼ、などなどが11頭の牛と共に暮らす三上さんご一家にぴったりのサイズになっているようでした。



お昼は、茂木さんが岩泉の特性弁当「文月のお昼飯(おちゅうはん)」を手配してくださり、あっと驚くご馳走です。
上の写真は子供用ですが、大人用のデザートにはどんぐりの巾着(灰抜きのどんぐりに山栗のあん入り)が入っていました。


三色握りは梅入り、はたしめじの炊き込みご飯、古代米のおこわ。
山菜のくるみ和えや「らぶぐ田楽」といって鮭のすり身に蕗味噌をのせた珍味もはいって、それはそれは手の込んだ岩泉の味でした。






カフェぶるっくの店内も、三上家の庭先もすべて占領しての昼食。
そして昼食後にはすごいサプライズが二つ!!


このカフェを経営しておられるAKIさんのお義母さまがかわいいスグリの実ののった、苺ムースをご馳走してくださり、「農業って面白いよ」とAKIさんをゲットしたすてきなご主人TAAさんが、チェーンソーアートの実演をしてくださったのです。


トップの画像、短角牛のチェーンソーアートは、畠山さんの牧場にいるものですが、この作品の写真を昨年の9月に岩泉に来たときに茂木さんから見せていただいて感激し、頼み込んで南山に飾る短角牛のチェーンソーアートをTAAさんに作っていただいて以来のご縁!!


短角牛の母牛をとお願いしたら、本物の面綱までつけて送ってくださったのですから、これにはもう、感謝しきれませんでした。↓これが南山にお嫁入りした短角牛の母牛。トナカイたちとの相性もよく、招き猫ならぬ招き牛というか、今では南山の守り神みたいな存在です。


2日前まで「やませ」がふいて寒かった釜津田がこの日はとんでもない暑さ!!
その暑さの中、TAAさんは汗だくでチェーンソーアートの実演をしてくださいました。





厳しい日差しの中、見物人には木陰で涼み、TAAさんは汗だく。本当に申し訳ないことでしたが、ものの10分ほどで丸太がかわいい熊に!! 子どもたちは大喜びのびっくり仰天です。


釜津田って、ほんとうにすごいところなのですね。 
涼やかなAKIさんがさりげなくつづる釜津田の魅力を、ほんの少し垣間見せていただいただけの訪問でしたが、私たちも、生涯記憶に残る大事件を体験させていただくことができました。
本当にありがとうございました。


長い長い旅の二日目はまだ続きます。