yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

若者とよそ者を取り込んで、バカ者が活路を拓く


昨日は、「関西経済同友会日本農業法人協会の懇話会」が開催され、
かましくも思い切って参加し、お話を聞かせていただいてきました。


すさまじい競争を勝ち残った経済界の方々が、日本の農業の現状を
コテンパンに批判。
これまで、中小企業がどれほど潰れてきたか、という例を引き合いに、
農業も、大競争にさらされて生き残るための大改革をすべしというのが
経済界の主張でした。


自分の人件費も入れた原価管理、工程管理、データ管理、そして
経理や経営の基本を身に付け、インターネットや携帯を駆使して
最新情報を取り込み、機械化・工業化によって、安全・安心でおいしく
低価格で国際競争力のある 儲かる農業をうちたてて産業化すべし!


日本の環境と景観と文化も守るべし! 等々・・・。


農業者の方々は、このような経済界からの提言を受け、いったい
どんな反応を示されるのか、どきどきしましたが、日本農業法人協会
会長の長谷川久夫氏は、アッと驚くような挨拶で、この会を締めくくられました。


「異分野からの提言を受ける機会は非常に貴重です。これからの農業の
発展のためには、若者とよそ者を取り込んで、バカ者がいっしょになって
がんばらねばならない。こういう機会を大事にし、われわれの目指す
農業の産業化を推進したい」という趣旨のことを仰ったのです。


不耕貪食のやからが何を勝手放題のことをぬかすか! という空気は微塵もなく、
経済界との懇話会という画期的な機会に対し、心からの感謝を述べられました。


私は痛く感銘を受け、懇親会の席ではおもわず長谷川さんに自己紹介。
「若者とよそ者を取り込んで、焼肉屋を再生してきたバカ者です。」と。


ぐだぐだ言わずにバカになって黙って現実を背負い、外からの声にしっかり耳を傾け
若者とよそ者を取り込んでいく・・・。そういう気概のある農業者の方々の姿を見て、
なんだかとても元気付けられ、もっともっと生産者さんの思いを伝えられる飲食業を
目指してがんばりたい! と、ワクワクしてきました。


今、南山では、上賀茂の地野菜が人気です。
賀茂の九条葱のほかにも、この夏から入りだした上賀茂のトマトが大人気です。


農家の方々と身近なお付き合いをさせていただき、農家の名にかけて良いものを
分けていただく・・・。分けていただいた農畜産物を、農家の顔を潰さぬように、
最高においしくお客様にお召し上がりいただく・・・。


食に関わる関係者が、皆嬉しい気持ちで協力し、元気になれる・・・。


おかげさまで、こんなに楽しい、贅沢な仕事をさせていただいている南山です。