yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

社会的共同親プロジェクト始動!


京都中小企業家同友会では、児童養護施設で育つ子どもたちの就労支援事業に取り組んでおられ、中高生に職業体験の場を提供したり、子どもたちとの懇談の場を持つ取り組みを続けてこられました。
私も昨年からその活動に参加し、すばらしい先輩たちと一緒に学んでいるのですが、この取り組みを是が非でも京都モデルとして成功させてほしいと願い、旧知の専門家に応援を依頼しました。


その専門家というのは、京都府立大学・公共政策学部の津崎哲雄教授で、児童の社会的養護のあり方をイギリスと日本を比べて研究しておられ、日本の遅れに何十年間も警鐘を鳴らし続けておられる先生です。


ありがたいことに、津崎先生は、私たちの取り組みを応援するため、府大の地域貢献特別研究(ACTR)の予算を取ってくださり、昨日打ち合わせに行って来ました。
http://www.kpu.ac.jp/contents_detail.php?co=tpc&frmId=3230


同友会でこの事業を引っ張ってきてくださったジュンブライダルの前川社長とご一緒したのですが、津崎先生は前川社長のお話を聞き、同友会が手探りで行ってきたことが、実はとても大事なことだと高く評価してくださいました。


職業体験と職場での人間関係を通して、子どもたちに、仕事や人間関係での失敗もたくさん体験させ、「大丈夫!」といって乗り越えさせる経験をつませてあげることはとても大事で、またそれにも増して、親の愛を受けられなかった傷ついた子どもたちに、「自分のことを思ってくれる人の顔が思い浮かべられるようにすること」が、どれほど重要かも語ってくださいました。


傷ついた子どもの否定的なライフストーリーを、彼らに出会った大人たちがどれほどよき思い出で彩ってやれるか、これは大人たちすべてに課せられた社会的責任なのではないでしょうか。


苦労話には事欠かない中小零細事業者たちが、苦労して育ってきた子どもたちに関心を持ってかかわり始めたことは画期的なことです。
児童相談所任せ、施設任せ、里親任せではなく、社会全体に子どもたちを大事にする(まずは関心を向ける)機運を作るため、府立大学の研究は「社会的共同親プロジェクト」と命名されました。


津崎先生は、早速10月18日(金)午後、京都府立大学でシンポジウムを開催してくださいます。
児童養護施設の職員、学校の先生方、児童相談所、里親、事業所の方々に向けて、子どもたちのために、大人たちがどう連携していくかを問う、希望に満ちた初めの一歩になると思います。


念ずれば花開く! うれしい事態の展開に舞い上がってしまいました。
どうかたくさんの方が関心を持ってくださいますように!