yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

短角牛の旬を迎え、ロレオールの伊藤シェフに学ぶ


夏山冬里で育つ短角牛は、放牧期間中に自然交配で命を宿すため、春先にいっせいに生まれてきます。
短角牛の出荷適期は24ヶ月齢ですので、美味しくいただける次期(旬)を迎えるのも、春先です。


春は、短角牛の旬!
ということで、昨日は、奥州市岩手フレンチの名店「ロレオール」の伊藤勝康シェフから、じきじきに短角牛料理の手ほどきを受けました。
こちらがリクエストしたのは「短角牛の牧草焼き」。
2月のソウルオブ東北のシェフツアーで伊藤シェフが披露された感動的な逸品です。



南部鉄器に、本物の牧草とデントコーンを敷いて、短角牛の塊りを燻すように焼き上げるのですが、これは岩手の食をこよなく愛する伊藤シェフ独特の「岩手LOVE料理」です。


ほんの1時間あまりの特訓でしたが、伊藤シェフの段取りのよさはいつもながら、神の域。


まずは新しい南部鉄器の調理器具を、くず野菜をいためて慣らします。


伊藤シェフは、岩泉から送っていただいた牧草を、はさみで切りながら「ふかふかに敷いてやらないとね」と、説明されました。元は牛だったお肉への愛情と敬意がこめられた言葉です。


伊藤シェフがロレオールでの料理に使われる子牛は、「生まれて2ヶ月は母乳を飲んで育った牛」が条件なのですが、「命を差し出してくれるものへの感謝とその尊厳を守る」というところが、伊藤シェフの食材選びの真髄なのかもしれません。



焼き目のつけられた短角牛の塊が、牧草の上に乗せられました。


ふたをしてほんの数分。


南部鉄器の余熱を利用してお肉を休ませ、焼き上がりの肉の弾力を確かめて完成です。
このかわいらしい南部鉄器は、COOK&DINE HAYAMAさんの、東日本大震災復興支援寄付金付商品で、ふたもプレートとして使える優れものです。



何度も焼き加減を確かめ、試食で満腹になりましたが、塩だけで、こんなにおいしくなるということが驚きでした。



お肉の焼き汁(牧草風味)をかけるとまた一段と美味しくなりました。



この「短角牛の牧草焼き」は、4月6日のイベント「牛肉とワインと音楽の夕べ」で披露させていただきます。



この日に向けて、21日には社内でワインセミナー。ワイングロッサリーさんのご協力を得て、ワインも選んでいただき、4月6日当日は、ワインや牛肉のプロのトーク、食と健康についてのトークなどもお楽しみいただく予定です。


春の京都へ、ぜひお誘い合わせてご来店ください。
短角牛と近江牛、京たんくろ和牛も揃ってお待ちしています。