yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

魂をこめて、命ある食をいただく

7月19日(木)のプレミア近江牛お披露目会に向けて、今、南山では真剣な準備が進んでいます。


先日は、滋賀県の名店サルティンボッカの木村シェフとわくわくする料理の打ち合わせができました。



木下牧場さんご一家が手塩にかけて育て上げてくださったプレミア近江牛・・・。
自給粗飼料(牧草)中心に、わが子を育てるがごとく、日々牛さんの状態を見ながら、おからや豆乳粕など、100%国産の餌で育った牛さんです。


木下さんは、「この育て方をするなら、メスしか無理。」とおっしゃってましたが、彼女は、毛づやのよい健康そのものの牛に育ち、先日、24ヶ月齢の若さでお肉になってくれました。
サカエヤの新保さんによると、驚くべき肉質(A4、BMS5)に仕上がり、こんなことがあるのかと、ただただ感動です。但馬の血統の力と、牛そのものに心砕くことのできる木下さん一家の愛情の賜物です。
http://blog.omi-gyu.com/article/56699525.html


この牛を委託生産なさったサカエヤの新保社長が、自らこの枝肉をさばかれ、脱骨をなさいました。
南山の調理スタッフ達は、このお肉を最高の状態で提供すべく、新保社長の気合の入った厳しい指導を受けることになっています。
新保社長の「牛魂塾」です。


南山で真剣に取り組むのは、調理場の特訓だけではありません。


フードアクションニッポン優秀賞に輝いたこの近江牛を、通常肥育の近江牛穀物肥育)と比べ、成分分析+食味検査もするのです。
しかも、岩手県の岩泉町で育った、自給粗飼料育ちのプレミアム短角牛と、通常肥育(穀物肥育)の短角牛までと畜日をそろえ、これら4種類のお肉を熟成度別に2週間、1ヵ月、ドライエージングによる40日熟成・・・と、3段階で食味検査(官能検査)し、脂肪酸アミノ酸の変化を追うのです。


これをお手伝いくださるのは、京都府立大学の佐藤先生、松井先生、朴先生、そして学生さんたち・・・。


成分分析の値が、いったいどういう意味(味)を持つのか、先入観をいれずにブラインドで真剣な食味検査をしようというわけで、こんな面白い実験は、そうあるものではありません。
府立大学の先生方は、さすがのプロの探求者。その視点で、本格的な食味検査+成分分析をするので、草で育った牛の特徴が、黒毛と短角の両方で明確になってくれると思います。


7月19日は、そんな4種の和牛の食味検査の一端に、大勢の方も証人として触れてくださることになります。


当日のお料理は、魂の料理人サルティンボッカのオーナーシェフ木村さんが、「牛肉料理を引き立たせる前菜」とメインの「塩麹でマリネしたプレミア近江牛ステーキ」、しめの「プレミア近江牛すじ肉と大麦のリゾット」をご用意くださいます。



しめを飾る牛すじ肉と大麦のリゾットの味付けには、それはそれはすごい秘密が隠されており、これは当日お召し上がりいただいてからのお楽しみです。サカエヤの新保社長がひっくり返りそうに驚いた秘密です。


そんなリゾットを入れる器は、清水焼窯元の平安陶花園、伊藤南山さんからお借りすることになりました。


伊藤南山さんは、昨年ハワイに枝魯枝魯さんとのコラボで本格的な日本料理のお店を出された異色の陶芸作家。同じ「南山」ということで、一度コラボをと思っていたことが、7月19日に実現します。
昨日は、伊藤南山さんとの打ち合わせも終え、魂のこもったこの取組みに、花を添えてくださることになりました。



伊藤南山さんは、昨年のお歳暮に続き、お中元も南山のお肉をお申込みくださいました。
昨年お歳暮を受け取られた恩師が、「お前、焼肉屋も始めたのか?!」と、仰天されたとか・・・。


お茶目で謙虚なその道の天才達が、魂をこめてもてなす「吟撰但馬系プレミア近江牛お披露目会」、ご期待ください。
https://www.mmjp.or.jp/ssl.nanzan-net.com/event/20120719.html