38年目の南山「永源寺館」
昭和46年11月、京都・北山通りに移築された南山永源寺館がこの11月の連休で37歳になりました。
38年目の南山、この連休には見惚れるような美しい舞妓さんもご来店くださり、ケーキや花束以上のハッピーバースデイになりました。
しかも、木下牧場さんから届いた幻のハラミもこの連休に登場! はらみの大ファンに喜んでいただくことができました。
さて、南山の建物は、滋賀県の永源寺・佐目地区から移築されたのですが、この村は、昭和47年にダムの湖底に水没。「永源寺館」は、この村の存在を語り継ぐただ1軒の生き証人となりました。
真剣なダム建設反対運動は、話し合いを求める人が逮捕されるほどの強行な力でねじ伏せられ、歴史と文化のある村は湖底に消えてしまったのです。
http://www.nanzan-net.com/kitayama/story.html
この村を守りたいと強く強く願われた河合庄兵衛さんのお宅が、今の南山になったのですが、この方の思いの強さが、今ある南山を生かし続けているのでは・・・と思えるほど、南山は生命力強く生き残ってくれ、4年前に大改修をして今に至っておます。(下の画像が改装前の南山です)
さて、この連休には、短角牛の冬ギフトの試作! いわいずみ短角牛の2シーズン放牧の牝牛を特別な冬ギフトに装わせてみました。
ふるさとの文化とふるさとの山を守るため、岩泉の方々が町をあげて守っておられる短角牛!
失われたふるさとの村の歴史を語り継ぐ南山には、短角牛がよく似合うのかもしれません。
短角牛のさまざまな部位の、特に上等のところを選んで竹の皮に包んでからガスパックし、嫁がせる花嫁のように装わせてみました。
食品表示やあいさつ文、岩泉町の文化を伝えるパンフに、「いわて文化大使」の名刺も添えて試験発送。
届いた先でどんな状態になったかを確かめ、年末の本番に備えて改良していきます。
モクモクの吉田専務から、「つぶれかけの南山が生き延びる道は他の焼肉店が扱っていない短角牛を掘り下げていくこと!」と指導され、短角牛の1頭仕入れを始めてもう3年になりますが、先日のセミナーでも吉田専務から「南山のサザエさんは、短角牛でいかなあかんで!」とご指導を受けました。
岩泉の方々にも帰りの車中でそのお話を伝えると・・・、しばし皆さんは絶句。
「う〜ん、サザエさんかぁ。ちょっとドジだけど、それでもいいってことかぁ・・・。」と返され、車内は大爆笑でした。
タラちゃんやワカメちゃん、近江牛や京たんくろ和牛も南山で人気がありますが、サザエさんにはやはりこれからもがんばってもらわねばなりません。
実際、ちょっとドジだけど、あったかい人たちが集まっているのが南山。みんなでフォローしあいながら、38年目の南山もゆっくり少しづつ成長していきたいものです。