yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

健康を支える仕事


1月14日(土)・15日(日)の両日、南山のすぐ近くの国立京都国際会館で、第15回日本病態栄養学会年次学術集会が開催されました。


15日には、とても興味深いディベートセッションが行われ、「糖尿病治療に低炭水化物食は是か?非か?」をテーマに、江部康二先生が、それはそれは鮮やかに、糖質制限食の効果について持論を展開され、場外にまであふれる聴衆の前で糖尿病治療の闇がこじあけられた感がありました。


コレステロールの低下は 是か?非か?」というテーマでのディベートも、本当に興味深く、コレステロールは長寿の指標であって、コレステロール値を下げるためにと投与されるスタチンの副作用を考えると、ここにも糖尿病治療以上の闇があることに暗澹たる思いにさせられました。


権威と利権のしがらみによって作られ刷り込まれる常識は、素朴な疑問の積み重ねで破り去っていきたいものです。


それにしても、何千人もの医療関係者が集まって開催された病態栄養学会の「学術集会」の規模には圧倒され、本当は、人の健康を預る「食」に携わるものたちこそが、これ以上の気前のよい研究会を開けるようにならねば・・・と、そんな思いにさせられました。


牛肉の世界も、消費者がもっとよく知らなければならない非常識な常識があるのですが、そんな点に疑問を投げかけ、生産者も流通業者も研究者や獣医師も、飲食店といっしょになって勉強しようと、こんな交流会を開催することになりました。



2月15日(水)午後3時半から獣医師の松本大策先生の講演「これからの畜産を考える」


その後6時から10種の和牛を食べ比べ、牛肉の評価のあり方をみんなで見直そうというイベントをします。


牛肉をワインのように個性の違いを楽しみ、誰がどんな風に育てたらどんな味になるのかを味わっていただこうという企画です。


味がさほど変わらないものなら、そのお肉にあるストーリーや、生産者さんのこだわりを知ることでどちらに値打ちを感じるか、そこに差が出てくることになるでしょう。


生産者さんにとっては、自分の育てた牛が他と比べてどう違うのか、何を売りにできるのかを見定める機会になり、焼肉店にとっては、どんなお肉をどのようにお客様に紹介すればよいのかを学ぶ機会になり、きっと本当に面白いことになると思います。


逆風の吹き荒れる牛肉業界ですが、大地も人も牛も元気になれる、そんな理想を目指して、少しでも歩をすすめられればと思っています。