滋賀の農家さんの心意気
今日は、米ぬか農法に取り組んでおられる近江悠紀会の茶谷さんのところへ行ってきました。
木下牧場さんが、午前中に茶谷さんの牧草を刈り取られると聞いたからです。
スイカ名人の茶谷さんの畑は、空高く飛ぶスイカが目印で、すぐにわかりました。
茶谷さんの田んぼには「ひとめぼれ」がたわわに実っていました。
昨日酒かすと米酢を田んぼに流しいれたばかりということで、米ぬか農法実践者の茶谷さんが、自慢の秘密兵器も見せてくださいました。
↑年季が入るととろとろに柔らかくなるという「酒かす」の色で、茶色に染まった茶谷さんの田んぼ
茶谷さんの秘密兵器、ドラム缶の中には、米酢かす、酒かすなどがしっかり出番を待っています。
米酢のカスは、白くてとてもよい香りでした。
茶谷さんの牧草畑は、昨年お訪ねしたときにはスイカ畑だったところで、広々とした牧草畑を、木下さんが刈っておられりところでした。
こうして牛のために牧草が刈られたあとは、こんどは牛糞がたっぷり畑に入れられて、千枚漬け用のかぶらが植えられるのだそうです。
茶谷さんは牧草を植えてその丈を見ながら土の栄養状態を判断し、施肥調整をなさるという独特の農家さんで、この牧草も、大満足なできばえ! 一度糖度を計ってみてほしいとおっしゃるぐらい、よい肥料をたっぷり与えて上等の牧草を育てておられ、牛が牧草を食べるときに、その食べっぷりで値打ちがわかるのだそうです。
牧草刈は、実はクーラーの効いた「働く車」に乗れる快適な仕事! ということをほんの少し体験させていただくこともできました。でも、操作をを誤ると大変なことになるのでほんの少しだけ・・・。
この牧草刈より大変なのは、稲わら集めだそうで、こればかりはひたすら人力に頼る仕事だそうで、ここは少しでもお手伝いの人手を出さねば・・・と、思っています。
木下牧場さん同様、茶谷さんのところではみごとなスイカが育つだけでなくすばらしい後継者も育っています。
7月最初の南山の土曜朝市に、茶谷さんの息子さんご夫婦がスイカを出店してくださったのですが、本当に素敵な後継者ご夫妻で、やはり茶谷さんご自身が手間ひまかけて嬉々としたこだわり農法に取り組んでおられるからこそ後継者が育つのでしょう。
木下さんも茶谷さんも、お互いそれぞれの高い理想と家族総出の働きっぷりに敬意を払いあいながら、仲良いすてきな農畜連携のご近所づきあいをなさっておられます。
木下牧場さんに立ち寄ると、先日刈り終えてラップされた牧草が並べられ、この暑さの中で生まれた子牛も元気に育っていました。
実は、あまりの暑さに、生まれたばかりのこの子牛は弱ってきたため、扇風機と水タオルで体温調整しても足りず、クーラーの効いた部屋でやっと元気を取り戻したとか・・・。
そのような対処方法ひとつでもすごいノウハウだと思うのですが、自力で身につけた木下さんのノウハウを、木下家のうら若いお嬢さんお二人はすべて自然に受け継いで、生まれたときから牛のそばで育つことで、プロフェッショナルに成長しておられます。行く度に進化している木下牧場さんでした。