yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

希少な牛肉の値打ち

yakinikunanzan2006-09-25



南山では、短角牛のヒレとロース以外の
様々な部位をこれまで仕入れてきました。


そのおかげでか、その代わりにか、
「短角牛のホルモン!」を、分けていただいて
いるのですが、実はこれは、大変なことなのです。


先日岩手へ行った折に驚いたのは、県庁の畜産担当の方も、岩泉の町長も、
未だ短角牛のホルモンを召し上がったことがないということでした。


「何で岩手の人が食べたことないんだ?!?!」
「何で京都で短角のホルモンが食べられるんだ!?!?」
と、同時に驚愕しあったのですが、短角牛のホルモンは本当に希少な、
幻の内臓だったのです。


この幻の短角牛の内臓が、今月9月27日(水)にまた入荷します。
ちょうど9月28日には、岩手県庁の方々がご来店予定ですので、
ついに岩手の方に「いわて短角和牛」のホルモンの、桁外れの美味しさを
味わっていただくことができます。パチパチパチ!


ところで、今の南山にとっては、短角牛のホルモンよりヒレとロースの方が、
ずっと入手困難品なのですが、これが先週入荷し、現在、特選メニューに並んでいます。


今回は、牛1頭の全ての部位をフルセットで仕入れる「枝肉仕入れ」をしたので
ロース・ヒレも、当然入手できたのです。ついに!!


そうなると気になるのはその味です。


見た目はご覧のとおりで、上の写真右側が短角牛の「サー・ロイン」
左は、椎名牧場のA5のサーロインで、これと比べれば、短角牛がいかに赤身肉か
ということが分かろうというものです。


真ん中は椎名牧場のハラミ。毎回あっという間に売切れてしまう希少品です。


よくぞこれだけ希少なものが並んだものですが、さすがのA5のとろける味と比べ
短角牛のサーロインは…、「噛みごたえも味のうち」というべき美味しさでした。


こんなに美味しいのに、どうして短角牛は絶滅の危機に瀕し、「食の世界遺産
として保護されるべき希少な牛になってしまったのでしょうか。


南山の庖丁(ホウテイ)の手によって、隠し包丁が丁寧に入れられて
部位ごとにそれぞれ食べやすくカットをされた短角牛は、南山で人気上昇中です。


黒毛和牛ファンが、短角牛にはまってしまって、客単価の低下を招くという
事態も起こるほど、短角の美味しさを発見したお客様が増えてきています。




それで、こんな風にモモや肩バラの薄切りを花盛りにしたお重も含め、
短角牛で焼き材1キロのギフトを試作して、恐る恐る試食してみました。


家庭で食べるお肉ですから、ホットプレートで焼いてみました。
チヂミやひき肉をつめて焼いたお焼き(ジョン)も、ごま油で二度焼きをする
この「一番美味しい食べ方」で召し上がっていただけるよう、お重の下段に入っています。



驚いたのは、ホットプレートが、肉の脂で汚れないことでした。
部屋で肉を焼く時に気になるムッとした匂いが、全くないことにも
みな仰天で、最初にしいたケンネ脂が少し浮いている程度です。


薄切り肉は、素焼きでカボスを絞るだけという食べ方が、一番人気。


サーロインのステーキも、素焼きでも充分で、脂の旨さが味付けになっていました!


1キロ全部焼いたあとのホットプレートがこんな程度の汚れでよいのかという
アンシンジラブルな驚きも手伝い、短角牛の摩訶不思議な旨みに自信を得て、
今日は、幸せな感動を味わうことができました。


短角牛を最高に美味しく食べさせる焼肉屋として、南山は「短角まぶりっと(守り人)」
のハシクレでいたいと思っています。


9月の新米フェアに続く10月の短角牛フェアにご期待ください!