yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

ホンモノの刺しの味


今日は、朝から調理長と一緒に近江牛仕入れに行ってきました。


選んだのは、223キロのグラマーなメスの枝肉、左半分です。
近江牛の場合、枝肉には左側に「さがり」がついてくるので、焼肉屋
断然左側を選びます。
熊本や宮崎から来た牛が多い中で、今回のは山口生まれです。


断面は、見るからにおいしそうな淡いピンクのキレイな刺し! A5等級です。


岡喜さんに育てられた牛の味は、とても上品で、これまで等級にこだわらずに
選んで はずれたことがなかったのですが、大きなA5のメスを見せられると、
どうしても他の枝が見劣りしてしまい、高い枝肉を買ってしまいました。


岡喜さんは、ビタミンコントロールをせずに健康的な肥育をしておられるので
ビタ欠で無理につくった刺しではなく、牛の遺伝的能力でできた見事な刺しには、
どうにも、惹きつけられてしまいました。


先日、ご同業のお客様に、南山の産直近江牛のハネシタをお出しし、
「ね、岡喜の近江牛は、ハネシタでも上品で脂っこくないでしょう!」と自慢し、
その後は牛心さんの吹田のお店「藤屋」にお連れして、そこでもハネシタステーキを
食べてみたのですが・・・。


その日のハネシタは神戸ビーフ(純粋の但馬牛)のメス!
・・・想像以上の、格別の味で 脱帽でした。


これがホンモノの刺しなのか・・・と、感嘆したばかりだったので、
あの美しい神戸ビーフの刺しにも似た立派なA5の枝肉は、どうしても試して
みたくなったのです。


これほどの見事な刺しだと、よけい気になるのが内臓廃棄がなかったかどうか。


岡喜さんの答えは今日もいつもどおりでした。
「うちの牛の内臓廃棄はめったにあらへん。但馬の牛でたまに廃棄が出るだけや」
そして、「内臓が悪かったら、450キロの枝になるような牛には育たん。これはええ牛や。」
と、ベテランの部長はニコニコ解説してくださいました。


いい枝肉を仕入れたときの嬉しさと満足感は、本当にいいものです。



枝肉を選んだあとは、竜王町の岡喜牧場にも足を伸ばして、牛舎の牛も
見て帰りました。
どの牛も人懐っこくてこぎれいで、きれいな目をして
元気にえさを食べていました。