yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

飲食店の役割


かつては水商売と呼ばれていた飲食業が「外食産業」と呼ばれるようになり、
企業経営としての飲食業のノウハウがすさまじい進化を遂げました。


株式上場を果たす飲食業者が次々に現れ、売上げを伸ばし続けることを
目的にしたその世界の方々が、飲食業界のオピニオンリーダーとなって
業界をリードしてこられました。


かつて、ロイヤルホストの創業者江頭氏は、「外食産業の敵は家庭の主婦」と
おっしゃり、マクドナルドの藤田氏は、「食は人間を変える。ハンバーガーを
売りまくって日本人を金髪に変えて見せる」と意気込んでおられましたが、
それが見事に現実になっているのですから、企業の力はすごいものだと思います。


南山の創業者は、「家族そろって食べるお母さんの手料理が最高のご馳走で、
南山は、その次においしいと言われる存在をめざす」と言っていました。


が、今やそんな「ご馳走」は、それこそ盆と正月にしか食べられない時代に
なってしまい、おせち料理市場の急成長ぶりを見ると、正月でも「本当のご馳走」
は食べられない状況になっているのかもしれません。


南山は、築200年の農家を移築してつくった焼肉屋です。
おじいちゃんおばあちゃんから赤ちゃんまでの三世代家族が揃ってお食事
なさっている風景は、農家のたたずまいの南山にはとてもよく似合っています。


家族が揃うということすら難しくなった時代・・・。
南山は、「家族揃って食事をする」という贅沢が、値打ちのあるものになるよう、
家庭の居間代わりにもならないと・・・と思っています。