yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

焼肉文化とおいしい牛肉


焼肉は、韓国・朝鮮料理としてジャンル分けされているようです。

ですが、実際のところは、戦後の在日文化が生んだ、日本独特の料理
なのではないかと思います。


貧しい在日が、日本人が食さず捨てるもの(ほるもん)だった牛・豚の内臓を
独特の味付けで焼いて食べ、「ホルモン焼」をヒットさせ、そこから
日本の焼肉文化が生まれたのだと、先代からは聞いています。


ですから、肉の味を愛でるのではなく、タレの味で食べる肉料理が
焼肉料理」だったので、創業40年になる南山も、上等の肉とは無縁で、
何も疑うことなく安い輸入肉を使っていました。


牛は、狭い日本でつくるものではなく、広いところで育ったものを
輸入するのが当たり前だとも思っていました。


ところが、焼肉店はどんどん進化し、飛びっきりの和牛を塩で食べさせる
「肉そのものの味」を売りにするお店が活況になり、輸入肉を売る焼肉店は、
価格競争でしか生き残れないような苦しい状況になってしまいました。


実は、和牛なんて高価なもの、それまで食べたことがなかったのですが、
必要に迫られて和牛を仕入れてみると・・・、もう元には戻れません。
「おいしい牛肉」の味を知ってしまったら、もう昔の肉は、売れません。


そんなわけで、南山も焼肉の進化についていけるようにと一生懸命頑張っています。


ところで、和牛の味がどんどん落ちてきているそうですが、その原因として、
お肉屋さんが枝肉仕入れせず、パーツで仕入れて売るようになったということが
あげられています。
ロースやヒレなど、おいしい部位・人気部位をパーツで仕入れて売る
ということになると、お肉屋さんでも、牛そのものへの関心は薄れ、
「おいしい牛肉」を追求しなくなることでしょう。


また、焼肉文化が 「はびこり」 すぎたことも、和牛の味が落ちた原因だと
言われました。
焼肉は、肉の味よりタレの味で食べさせる料理だからというわけです。


今や、「安全安心なおいしい牛肉」を、産直で枝肉仕入れするようになった南山は、
牛の生れ育ちや血統などなど、生産者さんから牛のストーりーを直接しっかり
お聞きして、そのストーリーと共に焼肉を売っています。


正直、こんな楽しい仕事はありません。


焼肉屋が生産者さんと共に勉強し、新しい焼肉文化を 「はびこら」 せれば、
NIPPONビーフの味は、再びうーんと向上していくかもしれません。