yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

すばらしい仲間たち

yakinikunanzan2010-09-26



南山の近江牛をつくってくださっている木下牧場(近江八幡市大中)では、放牧場作りが佳境に入っています。
但馬の血統の小柄なお母さん牛たちが、丈夫な子牛を生むための広々とした運動場がまもなく完成するのです。




線路の枕木を何年がかりかで杭打ちし、少しずつ少しずつ広げて柵を作り、いよいよ雨よけになるエサ場も完成間近・・・。手づくりの、放牧場です・・・。


この放牧場づくりを指揮する親方は、木下さんの奥さん・その美さんの実父「後藤喜代一」さん。
昨年大病をされて体が動きにくい中、3代目として仕事を継がれた孫娘夫婦のために、連日の炎天下の中で放牧場の仕上げに向けて働いてこられました。



木下牧場さんから南山がいただく近江牛は、毎月ここで順番にお産をします。木下牧場さんが血統や母牛の状態を見て選別してくださり、生まれた子牛は、南山の好む赤身のおいしい牛に特別肥育されるのです。


木下牧場に初めてお邪魔したときから数えてもうすぐ3年になりますが、木下牧場さんたちは、毎月のように南山へお肉の味見に来られ、脱霜降り・味本位の牛づくりに挑戦してくださっています。



口蹄疫も落ち着いたことだし、もう大丈夫かと、先日スタッフ達を連れて牧場へ押しかけたのですが、木下牧場を初めて見たスタッフ達の驚きは、「臭くない〜!」ということで、何度も出かけている私には当たり前になってしまった「におわない牧場」という感動を、改めて思い出すことが出来ました。


さて、10月に南山で出す近江牛は、奇蹟の近江牛「なかのり号」が最後に生んだ19番目の子「大維志号」。記録的な高齢出産で生まれたからでしょうか、ジャガー横田さんの息子さん大維志くんと同じ名前がつけられたようです。



畜産の常識をひっくり返して、19産した後に、大変おいしいお肉になってくれた「なかのり号」の最後の贈り物、「大維志号」も、とてもよいお肉になってくれました。
10月8日から開催する南山の近江祭りでは、このお肉もお召し上がりいただけます。


奇蹟の近江牛なかのり号と後藤喜代一さんの物語は、絵本になりましたが、10月にはDVDとしても完成します。


そのDVDを制作してくださっているのがこの方、細見忠生さん。


細見さんは、フリーの映像・音響の技術者で、スタジオセラヴィの代表です。
細見さんは、8月14日に京都コンサートホールで開催された、全聾の天才作曲家、佐村河内守さんの交響曲第1番HIROSHIMA(全三楽章の世界初演)の記録も撮ってくださいました。


コンサート開催のために走り回った不慣れな実行委員のみんなが集まり、先日23日に南山はなれで打ち上げパーティーを開催したのですが、それに合わせて、細見さんの記録してくださったDVDも皆で鑑賞しました。(このDVDは、あくまでも実行委員会の記録として撮影されたものです)




コンサート当日は、段取り側の立場で気もそぞろでしたが、すばらしい映像となった記録を鑑賞させていただき、本当に歴史に残るすごいコンサートだったのだと感動を新たにしました。
実行委員会の記録用DVDとはいえ、この記録を撮るため、細見さんは完全なボランティアの手弁当でご協力くださり、6台のカメラで指揮者、演奏者、楽器、聴衆を押さえ、本当にすばらしい記録を作ってくださいました。


特に、音楽のわからないものにとっては、まるでオルゴールの中身を見ながら曲を鑑賞したような奥深さで、佐村河内さんが、音を失ってから作曲活動をなさっている「天才」ぶりに、あらためて惧れを抱きました。





細見さんが、あまりにもすばらしい記録DVDを実行委員会用に残してくださったので、そのお礼に、なんと、当日の指揮者用の楽譜を、実行委員長からプレゼントされ、細見さんは涙が噴き出てしまうほど感激なさってました。
本当によかった〜!


この細見さんが、手弁当で作ってくださっているDVD「なかのり号と後藤喜代一さんの物語」、まもなく完成です。

すばらしい仲間と共によい仕事が出来るということほど幸せなことはありません。
10月の南山の近江祭りで登場する大維志号と、その母、なかのり号の記録DVDをお楽しみに!