yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

がんばれNIPPON!!

yakinikunanzan2010-07-01



 ワールドカップでの岡田ジャパンの活躍は、不景気を吹っ飛ばしてくれるような明るい話題でしたが、私たち南山は、サッカーよりももっともっと大切な食の分野で「がんばれNIPPON!」という、強い思いを持って日本を応援しています。
 南山の主要食材は、すべてNIPPON産! 産直の和牛はもちろん、豚・鶏・野菜・米なども、すべて可能な限り産直を中心に「国産」でがんばっています。
 (一部、調味料や副資材などで国産でないものもあります。ホルモンの品切れも多く、本当に申し訳ないことですが・・・。)

 さて、農水省のHPのデータを見てなるほどと分かりやすかったのが「肉用牛(牛肉)をめぐる情勢」


 これを見ると、日本で消費される牛肉は、約6割が輸入牛で、国産は4割・・・。そして、国産の牛のうち、「和牛」と呼ばれるお肉は、これまた4割しかありません。約6割がホルスタインから生まれる「乳用種」と呼ばれる牛のお肉なのです。(ホルスタインに黒毛和牛を交配した交雑牛も含む)。
 牛さんは、人間と同じく子どもを生まなくてはミルクが出ないので、乳牛はどんどん子を生み、将来母牛になる子以外は、お肉になって、「国産牛」や「交雑牛」として食料品店やお肉屋さんに並ぶのです。

 
 でも、かわいそうなのが交雑牛・・・。ホルスに黒毛をかけて、肉質としてはワンランク上のおいしいお肉になるにもかかわらず、「国産牛」という名で並ぶホルスタインのお肉のほうが「交雑牛」とシールを貼られたお肉より上等に思われがちで、「交雑牛」という呼称はどうにもイメージが悪く、豚の世界のハイブリッドという高級感からほど遠いものになっています。



 南山の「京たんくろ和牛」も、和牛間交雑牛ですが、和牛同士のハイブリッド和牛ですら「交雑」というだけで、イメージを低く見られがち・・・。ですが、おいしいものはおいしいと踏ん張って南山ではマイナーな和牛を盛りたてています。(和牛のうち97%を占めているのが、黒毛和牛なのですから、残りわずか3%の中でひしめく短角牛や褐毛和牛、ましてや年間30頭ほどしか生産されない「京たんくろ和牛」はいかにマイナーな和牛かがわかろうというものです。)

 
 このマイナーな和牛はじめ、牛のオタクといってもよいのが食ジャーナリストの山本謙治氏(通称:「やまけん」さん)です。
 やまけんさんは、日本の畜産の現状を検証するため短角牛のオーナーになって、初めて生まれた子牛を肉用に肥育して出荷販売するという、壮大な実験に取り組まれました。
 南山はいの一番に「やまけんさんの育てた短角牛」を予約していたのですが、いよいよ7月31日(土)、食生活ジャーナリスト・山本謙治氏をお迎えしてその貴重な経験を伺い、やまけんさんが育てた短角牛をいただきます。
https://www.mmjp.or.jp/ssl.nanzan-net.com/event/20100731.html



 今回開催するこの食事会では、やまけんさんの著書「日本の食力」のタイトルを取って、「日本の食力を支えるために私たちができること」をテーマにやまけんさんからお話しいただき、収益金は全額宮崎の畜産再建へ寄付することになっています。


 この企画趣旨に賛同してくださった近江牛のサカエヤの新保社長が、この日の食事会用に宮崎の牛をご提供くださることになりました。しかも、その牛というのが、宮崎のスーパー種牛、「忠富士」を父に、「安平」を母の父に持つ、すごい牛!


 こうなると、宮崎が誇るスーパー種牛を偲び、口蹄疫で犠牲になった27万6000頭の命を弔う会にもなりそうです。
 「畜産王国みやざき」が、想像を絶する戦いによって口蹄疫を県内で封じ込めてくださったことに心から敬意を表し、本当はもっと大変であろう「これからの再建」について、皆で何ができるのかを考えたいものです。
 


がんばれNIPPON!! がんばれ、宮崎!!
4対6で負けている「日本の食力」を盛り返そう!!