yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

九月に刻まれた記憶

yakinikunanzan2009-09-26



国内BSEの発生と、同時多発テロが起こった2001年9月。そして、リーマンショックの2008年9月・・・。

9月には、足元が崩れるような記憶が生々しく、つい、今度は何が起こるのだろうかと構えてしまいます。


何か起こる前に、忘れないうちに、まだ余裕があるうちに、気が変わらないうちに・・・と、昨日「読んで食べるカレー」(絵本「なかのりさん、ありがとう」+なかのり号の近江牛カレー)の収益金を、滋賀県里親会にお届けしてきました。
この企画にご協力くださった多くの皆様と、「絵本+カレー」をお買い上げくださった皆様に、心から感謝し、ご報告させていただきます。


滋賀県里親会 御中


滋賀県里親会への寄付について


 このたび、きたやま南山と、近江牛繁殖肥育一貫農家の後藤喜代一様並びに近江牛専門店サカエヤ様との3者合同で企画・製作・販売いたしました絵本「なかのりさん、ありがとう」+「近江牛専門店が極めたカレー」の収益金(10万円)を、貴会に寄付させていただきたく、お届けさせていただきます。


 本事業は、近江牛繁殖肥育一貫農家の後藤喜代一さんが苦楽を共にした初代母牛「なかのり号」(22歳の記録的な健康長寿牛)を、特別肥育したのちに出荷を見送るお別れ会を開催したことから始まりました。
その後、サカエヤ様がなかのり号のお肉を最高級のレトルトカレーに仕上げてくださり、そこへ「近江牛を19頭生んだなかのり号と後藤喜代一さんの物語」を「なかのりさん、ありがとう」という絵本にしてカレーに付けることで、メッセージのこもった近江牛カレーとして販売し、「命あるものをいただく」ということの意味の深さと命の大切さを多くの方に伝えました。(別添現物参照)


 おかげさまで、500個限定で販売しました「なかのり号のカレー+絵本」は、完売のめどがたち、収益金を滋賀県里親会に寄付させていただける運びとなりました。
 ささやかなプレゼントではありますが、「命あるものはみんな誰かを幸せにするために生きている」という牛さんからのメッセージと共に、「不条理を抱えた幼い子どもを、我が子同様に守り育てておられる里親さんたち」の活動が広がりますよう、役立てていただきたく存じます。


 養育里親の一人として滋賀県で生まれ育ったお子さんと共に暮らしている南山の社長の呼びかけに対し、快くご協力くださった後藤牧場の皆様とサカエヤの皆様に心から深く感謝しつつ、ここに、多くの方の真心をお届けさせていただく次第です。


人間の子どもたちにとって「健全な家庭で育つ権利」は、子どもの権利条約で保障された「人間らしく生きる基本的な権利」です。それを支える里親制度が、もっと広く認識され、家庭を失った子どもたちに温かい家庭が提供されますよう、滋賀県里親会様の今後ますますのご活躍を、心からお祈り申し上げます。
                                                    合掌
                 2009年9月25日


寄付金を受け取ってくださったのは、滋賀県里親会副会長の元藤さん。先輩里親として、心から尊敬している方です。
ご自身、透析患者でありながら、知的障害者の授産施設やファミリーホームを運営。家庭にあっては、現在大きな困難を抱えた子どもたち4人を里子に引き受け延々と子育てをしておられます。


昨日は、元藤さんを、職場の授産施設に訪ね、活気あふれるお仕事場で、「なかのりさんへのありがとう」を形にすることができました。なかのりさんは、本当にたくさんの人を幸せにしてくれました。


元藤さんの職場で出会った元気あふれる嬉々とした障害者の方々の笑顔に接し、世の中がどんなにひっくり返ろうが、どんな困難が降りかかろうが、たくさんのありがとうを見つけて、幸せをつくらねば・・・と思わされたのでした。
ありがとうございました。