yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

新しい命と幸せのかたち

yakinikunanzan2009-07-20



岡山県の高梁短角牛生産組合さんから、草むらで生まれた短角牛の写真がメールで送られてきました。


高梁市限界集落で、耕作放棄地をどんどん整備している短角牛たち・・・。
昨年10月に岩手から嫁いできたばかりですのに、もうあの子たちがおかあさんに?!


感動のお便りメールでした。

放牧中の牛がまたまた出産。今度も「行ったら数が増えていました」のパターンでした。
今回は出産直後であったらしく、まだ生乾きでした。


このメールが届いた日は、FARCAのレストランセミナー初日で、モクモク手づくりファームの農学舎を会場に、それはそれは濃いセミナーが開かれていました。


もったいないようなすごいお話を聞かせていただき、感動と反省とで頭が沸騰しかけていましたが、たとえ写真でも、こんなふうに新しい命の誕生にふれると、本当に心が和みます。


FARCAのレストランセミナー初日は、理事長の岡山克己氏(岡山フードサービス社長)、グラノ24Kの奥本馨氏(教育担当マネージャー)、伊賀の里の竹内正典社長のお話を伺い、飲食業の魅力と奥深さに改めて圧倒されました。


そして二日目は、モクモクの木村社長と三重大学名誉教授の大原興太郎先生、モクモクのスーパー店長吉田浩也氏のお話を聞くことができました。


木村社長のお話は、何が人間の幸せかということ・・・。その中で、津和野の奥の、聞いたことのない名前の(聞いても忘れました)集落(22戸、29人の限界集落)で、お年寄りたちがせっせと働いて村を美しく保ち、月収3万円でも、自給自足で幸せに暮らしておられる事例が心に残りました。
日本の桃源郷が、津和野の奥にあるのですね。


大原先生は、世界の食の問題を豊富な資料をもとにご説明くださり、やはり畜産の持つ問題が一番心に残りました。


世界の穀物の4分の3が家畜のえさになり、牛肉を1キロを作るのに、穀物が8〜10キロ必要とされるという現実は知っていても、家畜の糞尿が、飼料の生産現場に戻せないため、土壌の栄養素の偏りが大変なことになっているという問題には、初めて気付かされました。


高梁市限界集落で大歓迎されている短角牛たちは、人間が生き残れる村づくりの第一歩を踏み出しているのかもしれません。

いよいよ食糧危機が迫ってきても、耕作放棄地が耕作地にすぐ変わるなら、そんな安心なことはありません。


食の安全・安心は、やっぱり、まずは何といっても食べものがあること。そして作り続けられること、なのですから・・・。