yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

焼肉の夏、南山の夏・・・

yakinikunanzan2009-07-07



焼肉のシーズンは、なんといっても夏です。
南山は、5月から第3木曜日を定休日にしましたが、7・8月は無休で営業です。


7月25・26日には「日本海牧場」を訪ねる産地見学バスツアー、8月16日には、五山送り火鑑賞会、そしてプレミアム短角牛はじめ、京たんくろ和牛と近江牛の3種の和牛の夏ギフトもがんばります。




「生産者さんと共にがんばる南山」は、[京たんくろ和牛のブランド化事業」が国の認定を受けた農商工連携事業としてすすんでいますが、認定された事業だけが農商工連携というのではなく、たとえば「なかのりさんのカレー」は、まさに農商工連携の成果物です。何の補助も受けていませんが、それだけにたくさんの方の思いとサポートが集まり、本当にやりがいのある仕事でした。


生産者の後藤牧場さん・木下牧場さんと、精肉店のサカエヤさん・南山とが協力して、まずは名獣医の松本大策先生の指導で経産牛の再肥育の実験をし、近江牛繁殖肥育一貫農家さんたちの勉強会をし、消費者を産地へ連れて行って出荷を見送る食育行事をし、記録的な長寿牛なかのり号の商品化と販売をしながら、経産牛のブランド化もしていこう!というわけで、これらの記録本「なかのりさん、ありがとう」まで完成したのですから、膨大な書類を作って国の認定を受けて取り組む仕事よりうんと楽しく、関係者みんなで幸せを分かち合える事業が、win,win,win,win,win、ウィ〜〜ンとさっさと完結してしまいました。



しかも、なかのり号は本当にたくさんの奇蹟を生んでくれ、決して手に入るはずがなかったなかのり号の内臓も、関係者と親しい内臓業者さんのところに回ったおかげで、分けていただくことができました。


そして、カレーと絵本の収益金は滋賀県里親会に寄付される・・・という、みんなが味わえた達成感と幸福感を、近江牛のふるさと地元滋賀県の子どもたちのためにプレゼントまでするのですから、なかのりさんのカレーと絵本を買ってくださる方には、神の祝福がべらぼうにあるはずです。



やはり事業というのは人がやるべきものだと実感です。
補助金を利用しようとすると、さまざまな制約と膨大な事務仕事にしばられるため、そこにはすごいストレスが生まれて、本当にやりたい仕事を自力でやる情熱をそがれてしまうというマイナスが付きまといます。


農商工連携が推進され、南山と日本海牧場さんの連携事業の事例紹介を話すよう頼まれる機会がとても多くなったのですが、ここは本当のことをしっかりお伝えせねばと痛感している次第です。


補助金は美女のようなもので、追いかければ振り回される」と、頼りになる行政マンが名言を教えてくださいましたが、本当にそのとおりです。


関係者が幸せになれる仕事が出来るかどうか、それを仕事の成果として追求していかねば! です。
いまさらながらではありますが、金より人。 当たり前すぎることを学んでいます。


そうそう、今年の五山送り火ニコンサートでは、再び柊木万里さんがソプラノを聞かせてくださいます。
昨年お世話になったシンセサイザーの岸谷さんとのコラボで、かなり素敵なコンサートになりそうです。





万里さんとは子育て仲間というか、子育てを共に戦う戦友のような間柄で、お互いの子どもの山村留学が縁で出会い、山村留学先で、天使のような子どもがひとり急病で亡くなるという、いまだにつらくなる思い出を共有しています。
突然の悲痛な事態に、二人で深夜の高速を走って長野県の小谷村へ行き、小学校を休みにしてもらって子どもたち全員でお通夜と葬儀に出席し、全国から駆けつけてきた保護者と共に、急逝した子とご家族に寄り添って過ごしたのでした。


五山送り火のコンサートで万里さんが歌ってくれるのはこれで3度目ですが、彼女が、神戸コレクションの超セレブなパーティーでも歌うような大物だったとは、つい先日知ったばかり。


今年の送り火の日にも、「南山の焼肉が食べられるならば」というそれだけの条件で歌ってくれる万里さんは、相変わらず自分の子どもたちを叱りとばしながら、その同じ声で美しいソプラノを聞かせてくださることでしょう。