yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

評価の基準は・・・

yakinikunanzan2009-04-15



南山の創業者は熱心なカトリック信者で、今も病床でロザリオを手に、不自由な体に負わされた十字架を祈りとして命の灯をともしています。


失意のうちに心を閉ざした父は、脳梗塞と老化も手伝って、家族と会話を交わすこともつらいのでしょう。単なる老人として美しい看護婦さんにお世話されるとき、家族には見せたこともないうれしそうな表情になるのです。


「サポートは、他人にしか出来ないことなんです。家族の役割は、一緒に苦しんであげることだけかもしれません。」
そう言って下さったのは、終末期の方の心のケアが専門の大先輩でした。


南山には、90歳を過ぎたお年寄りもたくさんおいでくださいます。
障害のある方も車椅子でご来店くださいます。
病院から外出許可を取って、家族との食事においでくださる方もおられます。


そんな時、スタッフが心を尽くしてサービスをしてくれ、安心してお食事を楽しんでくださる風景を目にすると、本当にうれしくなります。
家庭で家族そろって食事をすることが困難な現代・・・、レストランは、食べる人の心を解きほぐしてほっこりと元気を回復できる場であらねばと思います。



昨日は、京都府初の農商工連携事業にいっしょに認定された京丹後の黒にんにくをトッピングした「京たんくろ応援豆腐」を試作してみました。藤野さんの京豆腐のおからを、京たんくろ和牛の飼料に使わせていただくため、この豆腐に京丹後の黒にんにくも添えてメニューにしてみようという試みです。


地産池消の夢を育む京たんくろ和牛の商品化のため、京都らしい器も探し回って、かわいい「お重」もみつけました。




新しい事業に取り組む新年度、復活祭に間に合わせるように、「なかのり号」のカレーも出来ました。
味のほどは・・・、申し分のない奇跡が続いている美味しさです!
22年のほとんどをサイレージで育った健康なお母さん牛「なかのり号」がつむいだ物語と共に召し上がっていただきたい素敵なカレーです。


敬牛の集いの共同企画者サカエヤさんと、後藤牧場さんとで相談し、カレーの収益金は家庭を失った人間の子どもたちが新しい家庭を得られるよう、里親支援のNPO「さかもとみんなの家」に寄付されることになりました。
19頭の子を生んだなかのりさんの思いを汲んでの企画です。


なかのりさんのカレー、今なら特別お試し価格(どう売ろうかというお試し期間です)こちらで購入できます。

http://www.omi-gyu.com/shopping.php?scd=76#359

なかのりさんの物語を小さな絵本にまとめているところですので、それが完成したら「読んで食べるカレー」にして正式に販売したいと企画中です。


そんなこんなで年度が変わった南山・・・。神様の目には少しは喜ばれる決算になったのではないかと思います。
私的には、わが家で1年を共に暮らした里子が、なかのりさんを通して命を見つめ、復活祭の日に洗礼を受けてキリストの体と血、パンとぶどう酒をいただきました。


新年度・・・やはり奇跡的に生き残った南山の使命をしっかりと考える1年にしたいと思っています。