yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

お天気に恵まれた研修旅行

yakinikunanzan2008-09-26



昨年の研修旅行では、2日間のお休みをいただいて、たねやさんや永源寺ダム、モクモク手づくりファームへ行きましたが、今年は日帰りで一日だけ休業させていただき、滋賀の農家さんのところへ行ってきました。


午前中は、「南山のこれまでとこれから」について基本情報の共有ミーティング。これからさき、どんな南山になっていけばよいのか、100年先まで守りたい「大切にすべきもの」について考えました。


100年というスパンで物事を見れば、老いも若きも、ベテランも新人も関係のない立ち位置になりますし、まだまだレベルの低い情けない現状でも、まだこれから!と、大きな気持ちで見つめることができるので、ちょっと救われます。


どこまで行っても、しょげたり気を取り直したりで進むしかないのでしょう。


さて、みなでバスに乗り込んで信楽で昼食と美術館めぐりをしたあと、大中の茶谷さんの農場へ。




茶谷さんご夫妻は、40年前に大中に入植されたパイオニア。草が生い茂る3町分(約300ヘクタール)の干拓地を稲作地に変え、その後の減反政策でスイカの栽培をはじめられたという、スイカ名人誕生の物語をお持ちです。
茶谷さんは近江悠紀会の岡本甚太郎会長から伝授された米ぬか農法で、米ぬかはもちろん、米酢や酒かすを使って米や野菜を作り、近所の木下牧場さんたちが使う牧草もつくっておられます。


ちょうど、ハウスに木下さんのところの牛糞堆肥をどっさり入れたところだとのこと、牧草や稲ワラは近江牛へ、牛糞は田畑へと連携しておられるのです。


でも、まったく臭くない! 何の臭いもしない茶谷さんの農場でした。


茶谷さんのところで、近江悠紀会の岡本甚太郎会長や岡部農園の岡部さんとも落ち合い、このあと、みなですぐ近くの木下さんの牧場へ。




あいにく天候の都合で稲刈りが延び、稲ワラ集めができなかったため、木下さんの計らいで餌やりの仕事をさせていただきました。
妊娠中のお母さん牛の牛舎で、牧草のサイレージ(発酵してお漬物のような香りのする燕麦など)を、フォークで配るという作業です。


お産前後のお母さん牛と子牛のいる牛舎も見学させていただきました。




牛舎の外には牛糞が山と詰まれていますが、それが全く臭くない!
茶谷さんの奥様にお話を伺うと、やはり牛の餌と牛舎の手入れが行き届いているから、木下さんや後藤さんたちのところの牛糞はぜんぜん質が違うとのことでした。そういえば、ハエすらいないのです・・・。




この牛糞の山を見て、近江悠紀会の岡本会長は「あれに米酢粕をかけたら、もっといい堆肥になる・・・」と、プロフェッショナルな瞳を光らせておられました。


木下牧場さんを後にして、次に立ち寄ったのは守山のディードット農園さん。
ディーは、ドリームのディー。親会社の社長が夢追い人なのだそうです。


ディードット農園さんのところには、大阪の飲食店さんたちのグループも視察に来ておられ、私たちと入れ違いでお帰りになりましたが、なんだか、仲間ができたようで、心強いことです。





超ベテランの茶谷さんや岡部さんにもディードット農園を見ていただきましたが、まだまだ土ができていないし、堆肥の入れ方も足りないけれど、土さえしっかりできれば農薬や化学肥料なしでいいものが育つ・・・と、ご助言なさっておられたようです。
岡部さんは、何でも学びに来なさいとお声かけくださったようで、本当にこうやって応援していただけるということがうれしいことでした。


カリスマ農家さんたちのノウハウを引き継ごうという人が、どうやったら増えるか・・・、そのためには仕事がもっともっと楽しいものにならないと・・・ということなのでしょうが、これは、飲食業にとっても共通の悩みです。


と、いうわけで、最後の行き先は、楽しみな温泉と宴会です。


有難いことに、生産者さんたち11人と、近江牛でお世話になっているサカエヤの新保社長もご参加くださいました。
皆様、超多忙な時期に、本当に申し訳ないことでしたが、新保社長を一番バッターに、生産者さんからも貴重なお話を順番に頂き、本当にすごい農家さんたちにお世話になっているのだと改めて思い知りました。









宴会の会場は、びわこ緑水亭。少し遅れて到着し、宴会スタートがずれたために、用意してあったおそばを全部湯がきたてのものに取り替えてくださるというお心遣い! こちらが恥ずかしくなるような、かたじけないおもてなしでした。


滋賀の皆様、本当にありがとうございました。お世話になりました。