田んぼと畑に学ぶ不思議な魅力
近江悠紀会の岡本さんから「今年の新米はいつもより早く収穫できそうです。お盆過ぎには南山の店頭に展示するはさがけ用の稲も用意しておきます」との電話がありました。
5月の末に植えたバケツのかぐや姫も、こんなに大きくなっているのですから(右上画像)、今年はお米の大豊作かも・・・と心配です。豊作だと稲作農家さんは大赤字になるというのですから、どうなるのでしょう。
農耕民族の遺伝子に染み付いた「豊作を祝う気持ち」を素直に表現できないというのは、なんとも複雑です。
それにしても、たった3粒の種籾から育ったこんなに小さい苗(下の画像)が、バケツの中でここまで大きくなるのですから、農の世界はすばらしい魅力を持っています。
今年も余った苗がどうしても捨てられず、3つ目のバケツ(上の画像手前)に全部さしておいたのですが、やはり少数精鋭のバケツ稲と比べると丈は半分ほどにしかなりません。
バケツ稲は本当は苗1本で十分なのだそうですが、やはりこのか弱さには不安になるというものです。
少数精鋭派も多数派も、そこそこちゃんと育ってくれました。
さて、真夏の暑さを避け、南山の土曜朝市はしばし休業し、今はお野菜を店内に並べているのですが、今日はいろんな農家さんたちの作品が並びました。
朝市常連の岡部農園さんの野菜、岩手の野菜(とうもろこし)、御浜柑橘さんのめちゃ甘みかんのほかに、松ヶ崎の吉田さんのお野菜、長澤農園さんのなすびも並んでいます。
松ヶ崎の吉田さんは、風雅なお茶花やハーブと一緒に野菜はもちろん、スイカ、マクワ瓜などいろんなものをつくって心から農を楽しんでおられる方で、南山の朝市に近江悠紀会の茶谷さんのスイカが並ぶという日にスイカの熟れ頃を勉強にこられて以来、それがご縁で、いろんなお野菜を朝市に出してくださるようになりました。
この吉田さん、現役時代は相当なお方だったと思われる素敵な紳士なのですが、自分は未来しか見ていないからと、過去のことは語られず、ご自分の畑の作物とその料理法や、素敵なライフスタイルについてニコニコと語ってくださるのです。
吉田さんが朝市にたたれた時には、何度も自転車でご自宅まで往復しては、花や野菜、お客さまへの振舞いようの梅ジュースなどを次々に運んで市を盛り上げてくださり、対面販売の楽しさとコツをしっかりご教授くださいました。
そして本日のサプライズは、太秦の長澤農園さんのなすび!
これは、実は、南山へバーベキュー用のお肉を買いに来てくださった長澤さんがお土産にくださったナスなのですが、有名な有機JAS認定農家長澤さんの誇り高いべっぴん野菜! これをミニ野菜市に並べない手はありません。(本当は、すんばらしいオクラもたくさんいただいたのですが、こちらは「本日の畑サラダ」を飾りました。感謝です!!)
非農家の南山ではありますが、農家さんとのご縁を深めていくうち、料理にせよ野菜市にせよ、南山は農家さんの作品たちを展示販売するところという感じになってきました。
畑の旬と農家さんの作品への思いを感じるための野菜市、9月第3週から2年目の土曜朝市再開です。