yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

暑い、熱い、1日

yakinikunanzan2008-07-14



やまけんさんを招いて開催された7月12日の短角牛セミナーには、よくぞと思えるほど中身の濃い方々がお集まりくださり、本当に楽しい1日を過ごすことができました。


北海道から鹿児島まで、日本各地から「牛肉」に深く関わっておられる方々がご参加くださり、参加者お一人お一人のお話をもっとじっくり聞く時間をとれればどんなにすごいことになるだろう…、と、セミナー+試食会という地味な会で終わらせるのがもったいない会でした。




岩手県畜産課の短角に夢中な獣医師・坂田健一氏と短角牛のオーナーでもある食生活ジャーナリスト「やまけん」こと山本謙治氏のお話をお聞きしたあと、南山にとってはここからが勝負の「プレミアム短角牛の試食会」!!



食をめぐる深刻な事態は、誰がその生産を担っていくのか…ということで、いつまで食べ物を分けてもらえるか分からない非生産者としては、生産者さんの元気度が一番気になるところです。


知った生産者さんから直接お肉を分けていただいている南山としたら、食べ比べをするお肉の説明には力を入れ、生産者さんの情報を詳しく添えました。




素材そのものをお客様に焼いて召し上がっていただくのが焼肉屋ですから、お肉の切り身をただ食べるというのではなく、そのお肉の生産者さんの存在と思いをしっかり味わっていただきたいのです。


最初に食べ比べていただくロースは、佐藤安美さんのプレミアム短角と、釜津田の牛飼い名人佐藤冨勝さんの通常肥育の短角牛、木下牧場さんの近江牛と、今回唯一のメス、日本海牧場さんのタンクロ(短角牛と黒毛和牛をかけた和牛間交雑種)です。


名前を伏せてこの4種を食べ比べ、その種類を当ててもらおうという企画、回答の正解率は…、参加者58人の有効回答数46人中、全問正解者20人!! の好成績でした。さすが牛肉通が揃った会で、全問正解にいたらなかった方は、普通の短角とプレミアム短角で迷われたり、初めて食べるタンクロとプレミアム短角で迷われたり…というところでした。


獣医師の松本先生はさすがの全問正解!
冨勝さんの育てた通常肥育の短角牛の味も、とてもよかったものですから、そこでプロ中のプロは、穀物肥育の味を見分けられたのでしょう。


いずれにせよ、粗飼料(草)主体で育ったプレミアム短角牛の味が、穀物肥育された普通の短角やタンクロと区別がつかないという結果は、貴重だと思います。



牛肉というのは、そもそもそれ自体がご馳走なのですから、どれもみなおいしくて、順位をつけづらかったようですが、牛肉の名を伏せて書いてもらった「好きな順位」は、近江牛を1位とした人の数と普通の短角牛とプレミアム短角牛に1位をつけた人の合計が同数という面白い結果となりました。
木下さんのところの近江牛は、粗飼料自給の特別の上物ですから、単独1位は当然でしょうが、今回のブラインドテイストは、参加者の率直な好みがよく分かるとても面白い結果でした。


当日は運営側でばたばたしてしまい、写真どころではなかったために、詳細レポートが書ききれませんが、当日の様子は、木下牧場さんのブログとサカエヤの新保社長の経営者会報ブログをご参考ください。

http://sakaeya.keikai.topblog.jp/blog/122/10010102.html

http://blog.goo.ne.jp/kinoshita_farm/e/574c35ae03b1140932b3492cc805c5ac


木下様、サカエヤ様、ご紹介記事、誠にありがとうございました。
(南山のスタッフが撮ってくれてた数少ない写真は、ほとんどピンボケでした…。とほほ。)