yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

希少な、本当に希少な短角牛

yakinikunanzan2008-02-07



JR京都駅西口にどっか〜んとできたスバコ・ジェイアール京都伊勢丹(SUVACO)。13日の開業に向けて急ピッチで準備が進められています。
先日内部を見せていただく機会がありましたが、デパチカ、エキナカ、の向こうを張った「エキウエ」と言うんだそうです。


ここのFOODSのコーナー、向かって右側のラインの中ほどに南山のお惣菜が並ぶことになるそうです。



この短角牛の煮込み、ヒットしてくれるでしょうか・・・。



ところで、年末から年始にかけて続けて南山に入ってきた2シーズン放牧の短角牛のメス・・・。

この希少ぶりをさらりと受け流して売ってしまいましたが、ちょっと待った! と言いたいほどこれは希少なお肉でした。


まず肉用肥育される純粋短角牛のメス自体、純粋短角全体の1割弱しかいないのに、2シーズン放牧される短角牛はわずか30数頭しかいないということですから、たったの1%! 算数は苦手なのでどう計算したらよいか緊張しますが、1%しかいない2シーズン放牧の短角牛の中で1割弱がメスだとすれば、2シーズン放牧のメスの希少ぶりは1000頭に一頭弱! ということになるのでしょうか。


これが本当においしい肉だったのですから、「高地トレーニングを積んで筋肉がおいしくなった牛の威力?」という説は正しいかもしれません。



脂肪分のない短角牛のマルシン、これはラムシンと並んでお客様をうならせる絶品です。


今週は、短角牛のホルモンも入っております。



うっかり一切れ食べてしまった後の画像ですが、短角牛のレバ刺しは、最高!


近江牛とは全く違う、異次元の旨さをもつ短角牛も、南山でがんばっています。



【追記】

「2シーズン放牧のメス」は、ひょっとして、種雄牛に相手にしてもらえなかった牛なのかな、な〜んて、下世話な詮索をしてしまいがちですが、それは、ま違いです。


放牧中の自然交配でいっせいに子を宿す短角牛は、3月をピークに出産します。
このため出荷時期を迎えるのも同じ時期で2年後の春!
ところが需要のほうは年間を通じてあるため、短角牛の出荷時の月齢は夏、秋、冬・・・とあがっていきます。


このため、冬出荷用の短角の一部が2年目も放牧に出されるということで、種雄牛のいない別の牧区に放されているということです。


冬の短角牛は、生産者さんにとって一番手間とコストのかかっている牛なのです。