yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

田んぼや畑、牧場へごいっしょしませんか?!

yakinikunanzan2007-05-01



2月に、上賀茂トマトのハウスへ吉田農園の大将を訪ねた際、吉田さんは「日本人にはみんな百姓のDNAが受継がれてるはず・・・」とおっしゃいました。


農作業なんてしたことない、いや、見たこともないという世代が増えてきている中、その貴重な「百姓のDNA」の行方が気になるところです。


しかし、4月17〜19日のFARCAのレストランセミナーで、百姓の血が騒ぐ
体験させていただくことができました。


9月に続き2回目のFARCAセミナー、今回はFARCAの食農マイスター制度を
試行することも目的に開催され、研修プログラムに牧場での仕事や畑での
苗植え・草引きも組み込まれていたのです。



「野を刈る人は遠くを見ず」という言葉を実感できる広大なモクモクの農場で、
参加者全員が、トウモロコシの苗を植え、玉葱畑の草引きをしたのですが、
草引きは時間切れで途中までしかできずに終わってしまいました。


私はあの残された玉葱たちが心配で、どうにも心残りで仕方ありません。


苗の植え付けは思ったより早く終わり、あの程度の玉葱畑なら楽勝!
草引きぐらいすぐに終わる! と挑んだのですが・・・。

「そりゃ、タキイの種より、雑草の種のほうが強いやろ!」とワイワイ言いながら
着手したものの、皆だんだん無口になるほど玉葱は草に覆われて悲惨な状況でした。


本当の玉葱畑はまた別のところにあり、ここは実験的に植えているため
雑草がひどいのだそうですが、草からそおっと玉葱を救い出し、雑草を
根こそぎ退治しながら、心の中に浮かんできたのは威勢のいい九州弁。


「あが、うちの玉子になんしよんのか! かあちゃんに言いつくっど!!」
・・・乱暴ものの不良を追っ払う気分で草を引いているうち、だんだん
疲れてきて、心の中が関西弁に変わってきました・・・。


「ええ加減にしさらさんかえ! いんでまえ!!」
やはり関西弁の方が凄みが出ます。


最後の方になると、かわいい玉ネギたちに向かって罵詈雑言・・・。
「あほか、雑草なんかに負けていじけてんなや! しゃんとせんかい! 
ちゃんと大きなってる奴らもいるやないか。見習え! 根性なし!!」


こうして苦労して玉葱たちの一部を雑草から救出したのですが、この苦労の賜物の
玉葱が売られるときには、ひとつがたったの50円!! ガーンというショックです。


苦労と引き合う値段ではないのが農作物なのですね・・・。本当に切ない世界です。 

とてもよい経験をさせていただき、百姓のDNAをしっかと感じることができた次第です。


さて、こんなふうに、南山では食べ物の成り立ちをきちんとわかった上で
お客様にお料理を提供できるレストランをめざし、FARCAの仲間たちと共に
研鑚しているわけですが、農業の現場を知り、生産者さんと仲良くなるのは、
本当に、とても楽しいことです。


これをスタッフたちだけで味わうのはもったいないということで、
「南山食農倶楽部」というものを立ち上げました。


*モクモクの農学舎。「ゴルフクラブをクワに持ち変えよう!」と市民農園を開設されます



9月1日にオープンするモクモクの農学舎の畑も南山で借りますし、
近江悠紀会の岡本さんの田んぼでお米作りもします。


7月23日から25日は、短角牛のふるさと岩手県の岩泉町へ放牧された
短角牛も見に行きます。


レストランの周りには、伝えたいことがいっぱいあります。


私たちといっしょに「食の成り立ち」や「農」を学び、生産者さんと交流し、
かけがえのない日本のふるさと「田舎」をもっと身近なものとして応援しながら、
「本当においしい食」を実感しませんか?


南山食農倶楽部は、お客様と生産者さんと南山が一緒になって
「楽しく元気になれる食事の場」をつくりあげて行く事を目的とします。





5月26日(土)の田植えツアーを皮切りに、毎月楽しいイベントを開催します。
どうぞお気軽にご参加ください。