yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

よく学びよく遊んだ2日間(Part1)

yakinikunanzan2007-02-26



2月22日(木)23日(金)は、南山始まって以来初の、社員研修のための臨時休業でした。


初日早朝からの上賀茂トマトの吉田農園見学では、マルハナバチがせっせとトマトの花に受粉する様子を見せていただき、トマトの元気な匂いを体感。
トマトは、その茎に触れただけで強烈な匂いが指に付着します。


脱サラで農業を始め、北欧の先進的な農業技術を学んでトマトを作っておられる
吉田さんは、「日本人の先祖はみんな百姓だったはず。そのDNAによって、
もの造りへのあこがれに駆り立てられ、工業製品より設備投資のかからない
農作物(トマト)の生産という仕事を選んだ」とのことでした。


君たちも農業をやってみないか! と、問いかけられた南山の若手スタッフたち・・・。
現代っ子たちの血も、百姓のDNAが騒いだでしょうか・・・。


研修初日の目的は、原点帰り。
南山本店(永源寺館)の建物があった、ダム湖に没む元永源寺村の見学です。


永源寺ダムでは、河合庄兵衛さんがお待ちかねでした。
先祖代々が林業と農業で穏やかに暮らしてきたふるさとの村が、
突然ダムに沈むという不条理にみまわれるなんて、それはそれは
本当にいたたまれないことであったのでしょう。



「昭和○年○月○日に・・・」と、日付けまで生々しく、ダムに沈んだ村と、
その抵抗の歴史を河合さんは切々と語ってくださいました。


ダムの堰堤でダム湖を見ながらの河合さんの語りは、本当に切なく、
ここに村があったということすら忘れ去られそうな時の流れに抗うように
河合さんは、大勢で訪ねてきた南山のスタッフに向かって、消え去った村への
無念の思いを語ってくださるのでした。


ダム湖の上のほうに移住された河合さんのお宅にもお招きくださり、
永源寺村資料館のような、アルバムの数々を見せてくださいました。


ただ1軒残った河合さんの家が京都の北山通りにあるということが、
河合さんにとってはどれほどの慰めになったことか・・・。


南山の歴史までもが河合さんのアルバムにていねいに保管されているのでした。



この日の昼食は、永源寺ダムに行く途中の近江八幡市で。
近江商人の真骨頂「たねや」さんの日牟禮ビレッジを堪能させていただき、
「高度文化企業」のすごさに、圧倒されてしまいました。


本物のおくどさんや囲炉裏に火がくべられ、1日2回、臼で餅もつかれる
たねやの本店。


向かいの洋菓子の館には、すばらしいイングリッシュガーデン。




どうやったらこんな粋な事業ができるんだろうと、仰天させられましたが、
このたねやさんの永源寺農園へ立ち寄ってさらに驚いたのは、たねやさんで
使用するよもぎや黒豆を、全部自社生産しているということ!!


農業部門までしっかりと動いているのです。


昼食のデザートに黒豆入りのようかんがだされましたが、それらも自社農場の
ものと聞けばさらに値打ちが上がります。



昼食に用意された2階の和室には、床の間に、お雛さんが飾られ、うっかりと
上座に陣取って叱られた学生アルバイトたちも、堂々たる風格に見えてしまいます。


たねやさんを紹介してくださったのは、モクモク手づくりファームさん。


たねや日牟禮ビレッジ、たねや永源寺農園、そして永源寺ダムと河合庄兵衛さん
を訪ねたあとは、一路モクモク手づくりファームへ。


ここで夜を徹しての合宿です。

続く・・・