yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

牛肉の部位いろいろ

yakinikunanzan2006-09-08



鶏ならモモかささ身かムネか手羽先か…と、
普通の主婦でも部位を意識して料理方法を
変えますが、牛の肉となると、焼肉用、
すき焼き用、切り落とし、細切れ…など、
およそ部位とは関係なく用途名や形状で
選んで料理されているのではないでしょうか。


焼肉屋でも、やわらかい赤身系の肉をロース、
脂ののったところをカルビと称して、食感の
イメージでメニュー名がつけられてきました。


南山も昔はそうだったのですが、おいしい肉、安全安心に
自信の持てる肉を求めて勉強した結果、高価な和牛の1頭買い
(枝肉仕入れ)へ挑戦し、牛1頭のすべての部位からメニューを
つくれるようになったので、今では牛の部位名で売っています。


枝肉仕入れができると、「魅力のある牛」を生産者さんから
直接仕入れできますので、南山では、現在3種類の産直牛を提供しています。


椎名牧場の八千代黒牛は乳牛と黒毛和牛の「交雑種」、岡喜牧場の近江牛
黒毛和種」、いわて短角和牛は、放牧されている「日本短角和種」…と、
この3種が楽しめ、しかも同時に日本の畜産のこともよく分かるので、
興味尽きない仕事ができるようになったのはいいのですが、これをお客様に
説明するのは大変ややこしく、ずいぶん苦労しています。


そこへ登場したのが、世界遺産熊野古道の霊験あらたかな石!


分かりにくい牛の部位の名札を作れ! と、モクモク流農村産業研究所から
奇想天外な提案が出され、なんと、熊野古道の石に印刷ができないかどうか
やってみよう・・・と、モクモクさんが試行錯誤し、大変苦労して、こんな
すてきな名札石をつくってくださったのです。


モクモクさんたちに拾ってきてもらった石ではありません。
ちゃんと買ってきた石に印刷してもらったのですから大丈夫。ご安心ください。


短角・八千代・近江と牛の種類が書かれた陶板は南山のスタッフ作。
熊野古道の丸石にシルク印刷された部位名石といっしょに3種のお肉が盛り付けられると
ちょっと、お庭みたいないい感じになりました。


上の写真は、近江の三角バラと八千代のサーロイン、短角の赤身カルビと
バラカルビの特選盛合せです。


ちなみに、部位名売りをしようにも、カルビという名称の威力はすごく、
牛にカルビという部位などないにもかかわらず、バラ系のお肉の名称には
カルビをつかわせていただいています。


なじみの名前で食べる「あの味」というのが、やはり食欲には大事なようで、
南山の試行錯誤は、今のところ赤身カルビ、バラカルビで落ちつきそうです。