yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

モクモク流企業再生

yakinikunanzan2006-01-10



昨秋より、南山は、「モクモク流農村産業研究所」主催のセミナーに
欠かさず通って、一生懸命、企業再生の勉強をしています。


このセミナーは、伊賀の里モクモク手づくりファームで、毎月開催
されており、モクモクの経営のすべてが惜しみなく公開されています。


初めて参加したセミナーは、本当に衝撃的でした。
これまでの企業経営の常識が、小気味よく覆されていくからです。

儲けるとか、勝ち組に入るとか・・・、そういう概念は一切なく、
「どうやって食べていくか」ということが、真剣に語られるのです。


そもそも、農業者が食べていけないとは何事か! という義憤から始まったのが
モクモクの挑戦だったのでしょう。

名所旧跡も名物もなにもない田舎で「どうやって食べていくか」と知恵を絞り、
モクモクは、奇想天外なヒットを飛ばして快進撃を続けておられます。


「食育」のための宿泊施設や教育施設に、もったいないほどの投資をし、
運動とビジネスをバランスさせながら、豊かに「食べていっておられる」
のが、モクモクなのです。


かつて、「高度経済成長」の次には、「高度文化社会」が訪れ、「地方の時代」に
なると聞かされていたように思うのですが、バブルがはじけてみると、
地方は疲弊し、高度文化社会どころか、地方の文化も、子ども社会の文化も、
家庭の文化も、地域の文化も・・・何もかもがつぶされてしまった感じです。


渡辺京二先生の著書「逝きし世の面影」には、長い鎖国によって築かれた、
江戸時代の美しく豊かな日本の姿が描かれています。
あの時代にはあった、ほっとできるふるさとの風景を取り戻すためには、
食糧自給率40%の日本で、まずは「食」から立て直さないといけないのでは
ないかと、焼肉屋も、真剣にそう思うのです。



*写真は、モクモク手づくりファームでジャージー牛の乳絞りを体験した子どもたち。早朝には、牛舎の糞掃除や餌やり、ポニーのブラッシングなどもさせてもらった。