岩手の魅力を堪能する食事会
9月13日、無事に、「やまけんさんの育てた短角牛を食す会」第3弾が終わりました。
二戸で育った「さち」、久慈市山形町で育った「国産丸」に続いて、今年で3回目の「食す会」は、岩泉町釜津田の畠山利勝さんの育ててくださったプレミアム短角牛「草太郎を食す会」でした。
同じ母牛から生まれた短角牛を、餌や育て方の違う産地で育てるとどうなるか、やまけんさんの6年がかりの壮大な実験に、食べることでゴージャスにお付き合いさせていただけ、本当に感謝です。
今回の草太郎は、自給のデントコーンサイレージとフスマで育てられたグラスフェッドの短角牛、プレミアム短角牛です。
昨年の「国産丸」同様、今年もサカエヤの新保社長にロースを1本骨付きでドライエージングしてもらったのですが、せっかくのドライエージングロースを普通に焼肉で食べると、ナッツの香りが消えてしまうため、今回は、南草津のイタリアンの名店サルティンボッカさんに依頼してお料理していただきました。
岩手の食材をふんだんに使った食事会の開幕です。
まずはやまけんさんの講演会「牛と牛肉」
日本の和牛事情とグラスフェッドで育った希少な和牛「草太郎」のこと、ドライエージングの魅力など、牛好き、牛肉好きな者にはたまらない、面白いお話でした。
そして、岩手の食材で構成した食事会。
岩手産野菜のマリネと海の幸のカルパッチョ。
塩ヨーグルトでマリネした岩手産のタラのカネロニ 〜田野畑山地酪農牛乳の自家製リコッタチーズを巻いて〜
カネロニというものを生まれて初めていただいたのですが、サルティンボッカさんの魔法のような料理にはいつもながらノックアウトされます。
塩ヨーグルトでマリネして一夜干しのようにしたタラをグリルし、その身をほぐしてリコッタチーズで巻いて・・・と、手間暇かけた絶品です。
リコッタチーズ(↓)は、田野畑山地酪農牛乳を沸騰させてレモンを入れて分離させて作ったものだそうです。
さて、メインは草太郎の熟成ステーキ2種類 〜サルサベルディ添え〜
オーブンでグリルしたステーキ(左)と、65度のオリーブオイルに3時間つけてオイルコンフィにしたステーキです。
岩手産の野田塩、フランス産ゲランドの塩でシンプルにいただきましたが、肉そのものの味に深みがあり、熟成肉のうまみと香りを堪能できました。
次に登場したのは、南山おなじみの焼肉の食べ比べ。今回は、草太郎の熟成ロースと近江長寿牛の熟成ロース、そして草太郎のいろいろな部位(ヒウチ、バラ、モモの角切り)、5種の食べ比べでした。
近江長寿牛というのは、サカエヤの新保社長の独自ブランドで、近江牛のお母さん牛、つまり健康第一に運動もさせ、グラスフェッドで育って立派に子供も産んでくれた牛さんのお肉です。こちらも、ドライエージングにもってこいの赤身のお肉なのです。(上記画像は、新保社長撮影)
シンプルに網で焼くという食べ方も、またいいものなんですよね。
グリーンサラダと焼き肉の後は、草太郎の牛すじをつかった岩手産五穀米のリゾットです。おかわりは南部鉄器のお鍋でおだししました。
いよいよ最後のデザートは、田野畑山地酪農牛乳のプリンと岩泉町の食用ほおづきです。
お腹いっぱいでもナチュラルな濃厚プリンは、幸福感を増大させてくれました。そして、食用ほおづきのおいしいこと! 一度食べたら忘れられない味です! すっかりとりこになりました。
南山のロビーでは、田野畑山地酪農牛乳や、食用ほおづき、ほおづきジャム、岩泉の雑穀や安家地大根の切干などを販売し、岩手の食の魅力をしっかりアピールさせていただきました。
遠くは岩手や北海道、フランスからも駆け付けて下さった、とっても通なお客さま方が和気あいあいと交流してくださり、スピーチでも場を盛り上げて下さり、本当にありがたい素敵な食事会でした。
写真右からオーナーとなってくれた人、育ててくれた人、料理してくれた人、ドライエージングしてくれた人、食べて喜んでくれた人(後列:総代)・・・、関係者のみんなが幸せな時間を共有出来たことは草太郎くんへの、最高のはなむけになったことと思います。
本当にありがとうございました。
追記
写真家としても定評のあるやまけんさんのブログに、当日の美味しそうな感動が記録されています。本当にありがとうございました。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2012/09/post_1884.html