yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

幸せな牛飼い一家の紡ぐ奇跡の近江牛物語

7月19日(木)に開催するプレミア近江牛お披露目会は、早々に80名定員いっぱいの満員御礼となりました。本当にありがとうございます。


このプレミア近江牛、何がプレミアムかというと、輸入穀物飼料で育つのが当たり前の黒毛和牛を、自給の牧草中心に、地元で入手できる乾燥おからや豆乳粕など、国産飼料100%で育て上げられたからです。
おからも、国産大豆で作られたものを選ぶという徹底ぶり。



通常の黒毛和牛は、粗飼料(グラス)6%、穀物飼料(グレイン)94%で太らせていくそうですが、木下牧場さんが仕上げたプレミア近江牛は、2対1で、粗飼料中心。飼料の66%が自給のラップサイレージなのですから、圧倒的にグラスフェッドなわけです。





当然、昔の近江牛そのままが再現されたようにちっこい牛に仕上がりました。でも素晴らしく美しい毛並みの美人に育った「りんか号」は24ヶ月齢でお肉になりました。通常は30ヶ月ぐらいまで太らせていくところを、24ヶ月齢で出荷というのも、黒毛和牛では珍しいことです。
それが、A−4等級の堂々たる認定近江牛に格付けされたのですから、木下牧場さんご一家の感激は並大抵のものではありませんでした。


7月6日には、このプレミアムな近江牛の生産を委託なさったサカエヤの新保社長と木下さんご一家を交え、プレミア近江牛の初試食を行いました。結果は、信じられないほどの美味しさでした。まったりとクリーミーな、」旨みの濃い肉質なのです。



京都府立大学の佐藤先生、松井先生、朴先生と学生さん達のご協力のもと、厳正な食味検査も行いました。
通常の穀物肥育の近江牛と、デントコーンサイレージ70%+フスマで育ったプレミアム短角牛、通常の穀物肥育された短角牛も、と畜日を合わせて用意して比較検討する、本格的な官能検査と成分分析に挑戦です。



木下牧場で生まれたときから牛と共に育った長女の美奈ちゃんも、そのまた長女の來奈ちゃんを連れて食味検査に参加してくれました。
ブラインドでの検査だったのですが、美奈ちゃんは、4種の牛肉を完璧に言い当てました。彼女は、自分で育てた牛の味が舌で分かるのです。他の牛も、エサの違いを舌で選別できる天才ぶりで、これまで何度驚かされてきたことか・・・!


美奈ちゃんは、2年前に、若干20歳で結婚し、若くたくましい旦那を鍛えながら木下牧場の後継者となられました。木下牧場さんは、その余裕を次なる挑戦、「輸入飼料に頼らない昔ながらのホンマもんの近江牛づくり」へと挑まれたのでした。



木下さんたちご一家の開拓者魂は、木下その美さんのご尊父、後藤喜代一さんの開拓者物語「奇跡の近江牛物語・なかのりさん、ありがとう」に詳述されています。伝統ある近江牛の世界の新参者だからこそ、ほんまもんを追い求めるハングリー精神が、木下さんご一家にも受け継がれているのです。



きっと、後藤喜代一さんの長女・その美さん⇒その長女・美奈ちゃん⇒そのまた長女・來奈ちゃんへと、近江牛を極める一家の挑戦は、親を超えたい子の思いと、子どもに負けたくない親の思いが、次から次に、新しい感動物語を紡いでいってくれると思います。


希少な、奇跡のプレミア近江牛、7月19日のお披露目会にはとっておきのロースを用意し、食味検査の比較対象としている他のお肉との食べ比べもしていただくことになっています。


それ以外のプレミア近江牛のお肉は、数量限定ですが、南山で提供を始めました。味見をなさりたい方は今がチャンスです。



南山の日替わり特選盛り合わせにも、数種類プレミア近江牛が盛られています。
是非「昔ながらのホンマもんの近江牛」の味をお楽しみください。