yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

暇ゆえの忙しさ

yakinikunanzan2009-02-14



年末年始のどたばたを乗り越えたらしっかり勉強して、しっかり計画を立てて・・・という計画でしたが、欲張って勉強しすぎたおかげというか、今までサボりすぎてたせいというか、あまりにもこれではだめだということがたくさんありすぎて、課題の多さに溺死しそうな状態です。


思いついたらすぐ走り出してしまう軽率さを戒めながら、方向を間違えないようにせねばと、大反省しています。


牛が好きすぎて、生産者さんの話を聞くのが好きすぎて、そこに夢中になりすぎて、「おーい、南山。お客さんにはなにやってるのかさっぱりわかりまへんで〜!」という現実を大反省・・・。


反省するのは本当に得意なのです。


そこで、いてもたってもいられずに、バレンタインデーに、お客様にプレゼントする手づくりクッキーを用意しました。
お客様への愛は、本命の手づくりでなくては・・・というわけで、南山の恋する乙女たちが、急遽手づくりクッキーを作ってくれたのです。
(チョコは、本当の恋人にもらっていただくということで、南山の男性スタッフたちにも、手づくりクッキーがプレゼントされます。)


焼肉屋の厨房に漂うクッキーの香り・・・! いいものです。



で、そこでやっぱり牛な話になってしまうのですが、3月7日(土)に近江牛の生産者さんとの交流会&講演会を開催し、3月8日(日)には近江牛の牧場へ行って後藤牧場さんの初代繁殖牛として19頭の近江牛を生んだ「なかのり」母さんを見送り、・・・その翌日、3月9日(月)には「土佐赤牛」の生産者さんとの試食交流会が開催されることになりました。
そして、そのまた翌日3月10日(火)には、土佐赤牛の生産者さんたちを近江牛の牧場へご案内し、木下牧場さん・後藤牧場さんのすばらしさを見ていただくことに・・・。



3月9日の土佐赤牛の試食交流会では、南山の3大和牛「近江牛・短角牛・京たんくろ和牛」の3種に加えて土佐赤牛も入れた4種の和牛食べ比べフルコース! モモとロースを、たたきや焼きしゃぶ、焼きすき、ステーキで食べ比べてもらうのですが、これを生産者さんの研修のためだけに食すのはもったいないということで、料理人さんや飲食関係者さんにもFARCAの協力を得て呼びかけることになりました。
「南山はなれ」は、FARCA発足と共に、FARCAの仲間のご指導で生まれたお店ですので、生産者と消費者を繋ぐ食事の場として利用していただけることは本当に有難いことです。
ご関心のある方は、3月9日(月)18:00〜20:30の試食交流会にぜひご参加ください。
詳細はお電話でどうぞ!(南山:075-722-4131)


3月7日(土)の講演会は、講師があまりにもすばらしく、「日本の食と農」について、この日はしっかり勉強できると楽しみです。


講師のお一人後藤喜代一さんは、琵琶湖に浮かぶ沖島出身の、石材業最後の職人。石がコンクリートに取って代わる時代に、大中湖干拓地に入植され、昭和42年、ずぶの素人から本を片手に稲作をはじめられました。琵琶湖を埋めた荒地を開墾して腰までつかる泥の大地で米づくりをなさったものの、昭和45年には減反政策で畜産に転業。
こちらもずぶの素人からホルスタインを飼い始め、昭和63年の牛肉の輸入自由化を機に黒毛和牛の繁殖に挑まれて、今では「おうみ和牛繁殖協議会」会長として滋賀県生まれの近江牛の生産に尽力しておられるのですから、まさに現代農業の変遷の生き字引です。



新規就農者を増やそうとがんばるお役所の方や、これから農業を目指す人にはぜひ聞いていただきたいお話ともいえそうです。


そして、もうお一人の講師がまたすばらしく、畜産業界のDr.コトーと慕われる臨床獣医士シェパードの松本大策先生!


松本先生のホームページにある先生の仕事の目標には、うならされます。


一部抜粋します・・・

「本当の食の安全」で、最も最低限大切な事ってなんでしょう?それは、「食べ物がある」ということです。
・・・
みなさんは、世界中でいったいどのくらいの穀物が作られているかご存じですか?実は6億トンです。しかもその内の4億トンは家畜の飼料で残りの2億トンを直接穀物として人間が食べているのですが、その80%は先進国で消費されています。かたや、1分間に20人もの人が飢餓で死んでいます。その内17人は小学校へ上がる前の子供達だそうです。この人達を救うために必要な穀物量が、たったの4,000万トンだそうです。そう、家畜の餌の10%なんですね。
・・・
シェパードの目標は、飼料効率の10%改善です。1頭当たりの飼料効率を改善するのは難しいでしょう。でも、死んでいく牛さんを減らす、流産する子牛を防ぐ、繁殖成績の改善、などで、食肉1頭分に必要な飼料を10%減らすことは、やろうと思えば出来ます。結果的にみなさん(畜産農家さん)の経営は改善しますし、世界の子供も助かります。
僕たち生産者は、自分たちの出来る使命を果たしましょう。


3月7日(土)の講演会は午後3時半からです。下記から申し込めますので、ぜひお越しください。
http://www.nanzan-net.com/fair/0902_2.html