世代をつなぐ、農村まるごと保全向上対策
5月25日(日)、「雨天決行」とはいえ、前日までの大雨にはらはらさせられながら、小雨の中を、今年も近江悠紀会さんの田んぼへ田植えに行って来ました。
あやしい天気ながらも、ふたを開ければ地元の方々も含めて総勢約90名の参加! 天気もみるみる回復し、程よい日差しと気温がなによりの天からの恵みでした。
まずは田んぼのそばの岡部農園さんの畑でサツマイモの苗植えです。
「稲刈りのときに焼き芋をすれば楽しかろう」との、岡部さんからのステキなプレゼントなのです。
岡部さんは、NPOびわこベジタブルロードの初代理事長で、知った人、縁ある人、つまり自分のつくった野菜の値打ちをわかってくれる人に向けて、市場に頼らない生産をしておられる方です。
びわこベジタブルロードは、味と安全と環境にこだわる農業をすすめ、障害者福祉と消費者との交流を大切にしておられる生産者グループです。
お百姓は、OH 100SHOW! 地面の上にすばらしいショーを展開して作品を見せられる人! をモットーに、農業を、自然芸術・アートとして取り組んでおられます。
お芋の苗植えで泥になじみ、田植えへの度胸をつけいよいよ次は田植えです。
近江悠紀会の岡本甚太郎会長のお話を伺ってから、田んぼに入り、みなで1列になって「かぐや姫」の苗を植えて行きました。
泥に足を取られても転ばぬよう、みな真剣。
苗がなくなると、畦道にいる人に頼んで苗を投げてもらうのですが、これを受け損なうと、苗は田んぼに落ちて泥爆弾を炸裂させるので、ここが一番の難関です。
飛んでくる苗はまるで「天空の城ラピュタ」です。
みんな泥んこになりました。
泥を洗い流してお昼はお待ちかねのバーベキュー。
食後は、田んぼで記念写真。手植えしたことが、ひと目で分かるわれらが田んぼです。
今年も、余った苗と田んぼの土をいただいて帰りました。
参加者の皆さんのご家庭でも、秋にはバケツのかぐや姫が実ることでしょう。
南山にも、こんな風に小さな田んぼができました。
近江悠紀会の皆さんが、世代を超えて伝えたいことは、農村の文化と豊かさをまるごと保全したいということなのでしょう。
にぎやかな歓声が響き渡った田んぼの稲は、きっと元気いっぱいに育ってくれることと思います。
「秋の稲刈りにも、また来ます!」との思いを込めて、岡部さんと近江悠紀会の皆さんに心からお礼を申しあげ、田んぼをあとにしました。
次は、近江牛の生産者さん訪問です。
思いのほか大勢の参加者で、見学するところは木下牧場さんと後藤牧場さんとの二手に分かれました。
こんな穏やかな母子の風景に触れると、ほっと癒されて、なんだか、心優しい良い人になれそうな気がしてきます。
木下牧場の木下その美さんは、子ども達が、「生きている本物の命」に触れてくれるようにと、なんとカブトムシの幼虫をご自分で取ってきて、子ども達にお土産に持たせてくださいました。
本当に皆様大変お世話になりました。
ところで、こちらから生産者さんへお持ちしたお土産はというと、「近江牛弁当」と「短角牛弁当」。
この二つのお弁当、いよいよ5月29日の夕方からスバコ・JR京都伊勢丹で販売開始されることになりました。(京都駅西口改札のすぐそばです)
近江悠紀会さんが独自の「米ぬか農法」でつくってくださったお米「かぐや姫」に、木下さんの近江牛のお肉を乗せたお弁当・・・、その名は、なんと「由緒正しい、近江牛弁当」です。
生産者さんの思いを伝えるカードも添え、近江牛の血統書のコピーもつけて販売します。
すばらしい生産者さんたちへの敬意と感謝を込めてつくった、思い入れのあるお弁当です。